
にゃほー。
インフルエンザに関する新しい知見だよ!
アレルギー患者はインフルエンザにかかりやすい
インフルエンザ感染リスクに関する研究
2025年8月、Nature系列の国際学術誌Scientific Reportsに、インフルエンザ感染リスクに関する画期的な研究が発表されました (Terada A., et al.)。
弘前大学が毎年実施している地域健康調査で、20歳以上の住民約1,000人を対象に、血液検査、生活習慣、職業、既往歴、体組成など3,000項目以上の健康データを収集しています。今回の研究では、その中からAIを活用して、インフルエンザにかかりやすい要因165項目を抽出し、その要因の関係性を詳細に分析しました。
インフルエンザにかかりやすい人
今回の研究では以下の5つがインフルエンザに掛かりやすい因子として解析されました。
血糖が高め
血糖が高い状態が続くと、免疫細胞の働きが鈍くなりウイルスへの抵抗力が弱まります。
肺炎の既往
過去に肺炎を経験したことがある。もともと感染症に対して、抵抗力が弱いと考えられます。
多忙・睡眠不足
仕事や生活が忙しく、睡眠が不足していると免疫細胞の働きが弱くなり、罹患頻度が高まるという報告があります。
栄養不良
食事のバランスが偏り野菜の摂取が少ないと免疫細胞の活性が落ち、感染症に弱くなるようです。
アレルギー疾患あり
アレルギー検査値が高く、アレルギー性鼻炎などのアレルギー体質である。慢性的な炎症や鼻づまりが呼吸器のバリア機能を弱め、ウイルス感染のきっかけになりやすいと考えられます。
アレルギー患者さんは体調管理をしっかりしましょう!
”アレルギーがある” のは確かに感染リスクですが、しっかりと栄養を摂り、十分な休養・睡眠を確保することで感染リスクを下げることが可能です。
また、マスクの着用や手洗い、人混みを避けるなどの行動により、更に感染リスクを下げられる可能性があります。

長岡市内でもインフルエンザ大流行となってきました。気をつけましょう!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
(1 いいね!)
コメント