今日はスキンケアに必須の『保湿剤』について解説するよ!
アトピー性皮膚炎は『皮膚のバリア機能』が無いから炎症を起こす
アトピー性皮膚炎のお子さんは年々増えています。
大抵は小児科か皮膚科にかかって『ステロイド軟膏』と『保湿剤』を処方されて治療を開始するのですが、ステロイド軟膏を数日塗布すると皮膚炎が少し落ち着き、1〜2週間後には「きれいになったから」と言って『ステロイド軟膏』も『保湿剤』も両方止めてしまう方が多いようです。
アトピー性皮膚炎では、薬を塗るのを止めると、ほとんどの場合、1〜2週間後には皮膚炎がぶり返してきます。
すると、「皮膚炎が出てきた時だけステロイド軟膏を塗ればいいや」とか「一生ステロイド軟膏を塗り続けなければいけないの?」といった声が聞かれます。
これは大〜きな間違いです!
今回のシリーズは、
”アトピー性皮膚炎を完治させたいのなら『保湿剤』を大量に塗ろう!”
というお話です。
『皮膚のバリア機能の破綻』が皮膚炎の根源
そもそも、アトピー性皮膚炎ではなぜ皮膚炎を起こすのかご存知ですか?
「体質なんだからしょうがない」「汗とかの汚れ」など、色々な声が聞こえてきそうですが、残念ながら正解とは言えません。
アトピー性皮膚炎患者が皮膚炎を起こす原因は『皮膚のバリア機能の破綻』なのです。
皮膚は体内への『異物』侵入を防ぐ大事な臓器
皮膚は内側から『真皮』『表皮(角層)』『皮脂膜』から成り、正常な皮膚では雑菌や汚れなどが体内に侵入してこないようにバリアとして働いています。
アトピー性皮膚炎ではこの皮膚構造が破綻し、
- 皮脂膜の減少/消失
- 表皮の細胞はボロボロになり、隙間だらけ
- 表皮内の水分は蒸発
- 水分を保持する保湿因子が減少
という状態になります。
これにより、外敵の侵入を防いでいた『皮膚バリア機能』が破綻し、雑菌や汗などの刺激物が皮下まで侵入できるようになります。
真皮、皮下に外敵が侵入すると『皮膚炎』が起きる
真皮・皮下には『外敵を察知する免疫細胞』が存在し、外敵が侵入するとすぐに体内に信号を送ります。
この知らせを受けた『外敵をやっつける免疫細胞』が駆けつけ、外敵をやっつけるために『炎症』を起こすのです。
これがアトピー性皮膚炎の炎症の本質です。
アトピー性皮膚炎の完治のために、とても大事な内容なので、2回に分けてお話しします。
明日をお楽しみに!
明日に続くよ!
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