にゃほー。
秋になってダニアレルギーが猛威を奮っているよ!なんとかしなきゃ!
ダニアレルギー
ダニアレルギー患者はメチャクチャ多い
ダニアレルギーの体質がある人は昔と比べてかなり増加しているようです。正確なデータはないのですが、小児の3〜4人に一人程度が感作されている(アレルギー体質)のではないかと推測されています。
成人のアレルギーで最も多いのはスギ花粉ですが、ダニアレルギーも同程度の人数いらっしゃるようです(合併している人が多い)。小児ではスギ花粉症はまだ少なく、ダニアレルギーが圧倒的に多いです。
「ダニ」と「ハウスダスト」はほぼ同じもの
血液検査(特異的IgE検査)で「ヤケヒョウヒダニ」「コナヒョウヒダニ」「ハウスダスト1」「ハウスダスト2」などの項目がありますが、”ほぼ同一のもの” と考えてください。
これらに含まれるアレルゲンは、95%以上が同一であることが判明しています。ほぼ同じ検査ですので、結果も当然、ほぼ同じ値になります。
“「ヤケヒョウヒダニ」特異的IgE検査が強陽性なのに「ハウスダスト1」特異的IgE検査は陰性” ということはほとんどありません。
4つのうち、どれか1つを検査すれば良いです。
ダニアレルギーは『アレルギー性鼻炎』『アレルギー性結膜炎』『気管支喘息』の原因
ダニアレルギー体質が強くなると、『アレルギー性鼻炎』『アレルギー性結膜炎』『気管支喘息』につながります。
ダニは布団やまくらの中に大量に存在するため、「昼は症状なし、お布団に入ると鼻汁・鼻閉・咳を繰り返す」という人はダニアレルギーの可能性が高いです。
上記の症状がある人は早めに受診してしっかりと診てもらいましょう。
ダニ退治
多く生息する場所
ダニが多く生息する場所は以下。
- 寝具(布団・マットレス・枕)
- カーペット
- ソファ・クッション
- 畳
- ぬいぐるみ
ダニは毛の多いところ、暖かくて湿ったところがお気に入りです。
ダニアレルギーの症状がひどい人はカーペットをフローリングにしたり、可能な限りぬいぐるみやクッションなどの撤去も検討してください。
ダニの3大対策 「退治」「除去」「封印」
退治
布団やソファ、カーペットなどに掃除機をかけても、ダニが生きたままだとほとんど吸えません。繊維にしがみついてしまい、全然吸えないんですね。
掃除機をかける前に、「退治」するのが大事です。
- 天候の良い日に天日干し(紫外線で死滅します。厚い布団の場合は両面天日干しした方が効果的です。)
- ダニ殺虫スプレー、パウダー、燻煙(いろんな種類があります。)
- 布団乾燥機(熱で死滅させる。)
除去
ダニアレルギーはダニの死骸やフンでも症状が出ます。退治をした後はしっかりと除去するのが大事です。
掃除機で数分かけて布団やカーペットなどの ”退治済みの” ダニを撤去しましょう。
最近流行りの布団クリーナーは紫外線退治と吸引が同時にできるので効果的です。
封印
残念ながら、どんなに頑張って「退治」「除去」をしても、そこそこダニは残ります。重症のダニアレルギーの方は、「封印」が効果的ですのでお試しください。
- 防ダニシーツ、布団カバー、枕カバー(ダニが通過できないほど目が細かい)
- ダニ取りシート
最近、「ダニ取りシート」が流行っていますが、これのみでは布団内のダニの量はあまり減りません。布団のサイズに比べてシートが小さすぎます。(布団の下に100個くらい敷けばそれなりに減ってくれそうですが・・・)
完全除去はできませんが、シートはダニを引き寄せる効果があるので、布団の下にダニ取りシートを敷くと、布団の表面側(体が触れる側)から床側にダニが移動します。体に触れるダニを減らす効果はあるのではないかと考えています。
どんな方法でも、ダニをゼロにすることは不可能です。しかし、対策することでダニを減らして、症状を軽減させることは可能だと思います。頑張ってください!
”ダニ取りシートだけ” だとそれほど減らないんだね( ; ; )
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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