はなかめるゾウ

Dr.小柳

皆さんこんにちは。
今日は、「鼻づまり」のお子さんにとっておきのガジェット（？）を見つけたので紹介いたします。

鼻づまりは放置すると副鼻腔炎や中耳炎の原因になる

外来をやっていると、「アレルギー性鼻炎で年中鼻づまりのあるお子さん」や「風邪を繰り返し引いてしょっちゅう鼻づまりになっているお子さん」を多く見かけます。

以前のブログで「新生児期の鼻づまりは軽度なら様子をみて良い」と書きましたが、1歳から5歳くらいまでの幼児期の鼻づまりは注意が必要です。

風邪やアレルギー性鼻炎→鼻汁が蓄積→鼻汁の中に細菌が繁殖→鼻の奥に入り込んで副鼻腔炎（俗に言う蓄膿症）または鼻の奥から鼓膜の奥に入り込んで中耳炎

幼児期の鼻づまりは副鼻腔炎や中耳炎の原因になってしまうことがあります。

小さいお子さんは ”上手に鼻をかめない”

鼻が詰まった時は、できる限り ”鼻をかんで” 奥に溜まっている鼻汁を排出した方が良いです。鼻汁と一緒に細菌もある程度は出ていきます。鼻づまりを放置するよりも、しっかり ”鼻をかんで” 鼻の通りをよくした方が副鼻腔炎や中耳炎になる確率が下がるのではないかと個人的に考えています。（根拠になりそうな研究を探しましたが、見つかりませんでした）

しかし、幼児期は上手に ”鼻をかむ” ことができないお子さんが多いようです。やり方が分からないようです。

はなかめるゾウ

どうやったら ”鼻を上手にかめる” ようになるか考えていたところ、こんなのを見つけました！

『はなかめるゾウ』

耳鼻科の先生考案らしいです。控えめに言って ”天才” です。
口で吹いて遊ぶ『ピロピロ笛』の鼻バージョンみたいなイメージ。

口コミを見る限り好評で、ほとんどのお子さんがかなり上手に鼻をかめるようになるようです。練習風景はかなりシュールです・・・

amazonさんなどのネットショップで手に入るようです。ベビー用品店舗でも売っている所があるようですが、見かけたことはありません。値段は500〜600円くらい。

そもそも『鼻をかんだほうが良い』のかどうか、あまり研究されていないようです。私は理論的に『鼻づまり時はかんだほうが良いだろう』と考えています。
一方、「『鼻をすする』のは風邪や副鼻腔炎、中耳炎の原因になる」と言われているので気をつけましょう！

文責； 小柳貴人（医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医）