食物アレルギーの皆様に朗報です。
生活管理指導表
給食での食物アレルギー対応をお願いする際、ほとんどの保育園・幼稚園・小学校・中学校で『生活管理指導表』の提出が原則必須とされています。
生活管理指導表
園・学校の先生方はこの表を見て、給食でどのような対応が必要か検討します。
医師が記入
生活管理指導表は食物アレルギー診療をおこなっている医師が記入するのですが、内容に間違いがあるといけないので、過去の病歴を参照しながら真剣に記入します。1枚あたりの記入に短くても数分かかります。
多くの医療機関では、『診断書』と同じように、発行料金が設定されています。各医療機関で料金は様々なようですが、2000円〜3000円程度が一般的のようです。
記入する医師も大変なのですが、何より保護者の方の費用負担が大きい書類でした。
令和4年4月より『生活管理指導表』発行の料金が保険適応になりました!
以前より、アレルギー学会および小児アレルギー学会は、この『生活管理指導表』の発行料金を「保険適応」にするように厚生省に申請していたらしいのですが、ついに受理され、この4月から「保険適応」になりました!
食物アレルギーの皆さん!
生活管理指導表の発行料金を医療機関の窓口で払わなくてよくなりましたよ!
こぼれ話 ”校医・園医は生活管理指導表の保険請求ができない”
「生活管理指導表」の発行料金が保険で賄われるようになりましたが、発行する患者さんが通っている園・学校の園医・校医をしている医師は「生活管理指導表」の費用を保険請求できないんです! 本当に訳がわからない。
今回の保険請求は、食物アレルギー患者さんの主治医が園・学校側に情報を提供する『情報料』という名目であり、「園医・校医は ”学校側の人間” だからダメだよ。」ということらしいです。
多くの学校の校医をしている開業医は「生活管理指導表」の発行料金を保険請求できないことになります。これにはかなり多くの異議が挙がっており、そう遠くないうちにシステムが見直されるかもしれません。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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