にゃほー。
今日は『ハチ刺され』の話題だよ!
昨日の予告通り、「ハチ刺されアレルギー」を特集します。
ハチ刺され
症状
アレルギーとは関係なくほとんどの人に見られる症状
刺された部位の軽度の発赤や腫脹、かゆみ、痛み
ハチ毒に含まれる成分(ヒスタミン)などによって起こる症状
刺された部位よりもかなり広い範囲の発赤や腫脹、刺された部位から離れた場所のじんま疹、かゆみ
アナフィラキシー症状(全身のアレルギー反応)
広範囲のじんま疹、咳・呼吸苦・鼻汁、腹痛・嘔吐、動悸、めまい、冷や汗、意識もうろう
刺されてしまったときの対処
刺された部位の「発赤」「かゆみ」「痛み」のみ
焦る必要はありません。軽度であれば冷やして経過観察でOK。
強い腫れの場合は塗り薬が効く場合があります。皮膚科・アレルギー科へご相談ください。
アナフィラキシー症状(上記症状参照)
命に関わる症状です。一刻も早い診察が必要ですので必ず救急車を呼びましょう!
救急車が来るまで、足を高くして床やベッドに横になって待ちましょう。
エピペン(アレルギーに対する自己注射薬)を処方されている方は救急車を呼ぶのと同時にエピペンを使用しましょう。
ハチ刺されは食物アレルギーよりも危険性が高い
ハチ刺されによるアレルギー症状は食物アレルギーと比べ、あっという間に重症化します。重症の場合は30分もかからずに心肺停止に至ります。重い症状が出てきたときは一刻を争います。
もともとアレルギー体質のある人はハチ刺されに要注意
ハチ刺されによるアレルギーは1回目に刺されたときは起こりづらく、2回目以降に刺された時に起こりやすいと言われています。しかし、もともと重い食物アレルギーなどの体質がある方は1回目から強いアレルギー症状(アナフィラキシー)が起こりやすいと言われています。
そもそもハチに刺されるのを回避しよう
ハチは黒いものに寄ってくる
ハチの目は黒い物を強く認識し、白い物はあまり良く見えないそうです。
- 山や林など、ハチがいそうな場所へ出かけるときはできる限り白い服を着て出かけましょう。
- 髪の毛の黒色にも反応します。できれば白い帽子をかぶりましょう。
暴れるほど刺されやすい
ハチが近づくとパニックになって暴れたり、手で追い払おうとする人がいますが、非常に危険です。
激しい動きはハチをさらに刺激してしまい、敵と認識される可能性が高くなります。
- ハチが近づいても焦らず、ゆっくりと避難しましょう。
ハチと遭遇したら ”後ろ” へ逃げる
ハチの目は左右の動きを敏感に感知します。逆に、遠近感を把握するのが苦手と言われています。
- ハチを見かけたら、ハチから遠ざかる方向(ハチが正面にいる場合は”後ろ”)へ逃げるようにしましょう。
こぼれ話
ハチとアリは近縁種です。アリの中にも『毒針』を持っていて刺してくるアリも存在するんですよ!
ハチと同じように『アリアナフィラキシー』が起こることがあります。普段見かけない珍しいアリはむやみに触らないようにしましょう。
ハチに刺されないのが一番。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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