にゃほー。
今日は「卵アレルギーとインフルエンザ予防接種」の関連についてのお話だよ!!
みなさんこんにちは。
鶏卵アレルギーがあるのでインフルエンザの予防接種を受けるかどうか悩んでいる方はいませんか?
今日はその辺りを解説します。
鶏卵アレルギーとインフルエンザ予防接種
鶏卵アレルギーだとインフルエンザ予防接種が受けられない?
みなさん、「鶏卵アレルギーだとインフルエンザ予防接種が受けられない」と耳にしたことはありませんか?
インフルエンザワクチンは、鶏卵の中にインフルエンザウイルスを入れ、その鶏卵の中で増えたウイルスを精製したものを材料にして作られます。そのため、ごくわずかですが鶏卵の成分が入っています。
そのため、「鶏卵アレルギーがある場合はインフルエンザ予防接種ができない/推奨されない」と言われてきました。
でも、”本当に接種できない” のでしょうか?
インフルエンザワクチンに含まれる鶏卵量
インフルエンザワクチンにはオボアルブミンという鶏卵成分が含まれています。
ワクチンを製造する過程で、鶏卵内で増殖したインフルエンザウイルスを精製するのですが、昔は精製の精度がいまいちだったので、鶏卵成分がそこそこ混入してしまっていたようです。
現在国内で製造されているインフルエンザワクチンは、成人1回分にオボアルブミンが1ng〜10ngが含有されているそうです。1ng(ナノグラム)は0.000000001gなので限りなくゼロに近いわずかな量です。
日本のワクチンは非常に精製精度が高く、海外製造のワクチンと比べると鶏卵含有量は1/10〜1/6程度と言われています。これはWHOの安全基準を大きく下回っています。
鶏卵アレルギーでもインフルエンザ接種可能!
現在国内で製造されているインフルエンザワクチンは鶏卵アレルゲンの含有量が非常に少ないため、鶏卵アレルギーでもほとんどの方が接種可能です。
- 微量でも鶏卵成分を食べる練習ができている人は問題なく摂取できます。
- 極微量でアナフィラキシー症状(全身に及ぶアレルギー症状)が出てしまった人は主治医とよく相談の上、接種の可否を判断します
当院ではアレルギー専門医の管理の下、鶏卵アレルギーの方にもインフルエンザ予防接種を行っています。
接種部位が少し腫れる方はいらっしゃいますが、強いアレルギー症状が出た方は今のところ皆無です。
鶏卵アレルギーでインフルエンザ接種を受けるかどうか悩んでいる方、ぜひご相談ください。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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