にゃほー。
今日は『注射の痛み』についてのお話だよ!
注射の痛み
みなさんは注射好きですか?
私は嫌いです。だってそこそこ痛いもん。
まあ、逃げ回るほど苦手では有りません。
なんとなく今年のインフルエンザ予防接種を痛がる人が多いような気がしている今日このごろ。
注射の痛みについて解説します。
どうして注射は痛いの?
注射の痛みは主に3つ。
- 針を皮膚・血管に刺すときの痛み
- 薬液の浸透圧の差による痛み
- 薬液のpHの差による痛み
針による痛み
注射の針を皮膚に刺すと「チクッ」という痛みを感じます。これは皮膚の表面に、痛みを感じる感覚器「痛点(つうてん)」があり、針がその痛点に触れてしまうことで痛みを感じます。
痛点は皮膚の表面1平方センチメートルあたり平均130個ほど存在します。針が細いほど痛点を避ける確率が上がり、痛みが少なくなります。
たまに針を指したのに全く痛くない時がありますが、これは運良く針が痛点を避けてくれた場合です。
浸透圧による痛み
薬液を注入する際の痛みに、浸透圧(しんとうあつ)によるものもあります。浸透圧とは、濃度の違いにより生じる圧力のこと。
薬液と人体組織(血液や組織液)の間には浸透圧の差があるため痛みを感じます。浸透圧が人体組織に近い薬液ほど刺激が少なく、痛みを感じにくくなります。
pHによる痛み
注入時の痛みには、薬液のpH(ペーハーまたはピーエイチ)の差によるものもあります。pHとは、その物質が酸性かアルカリ性かをしめす基準値で、pH7.0(水など)がどちらにもかたよらない「中性」とされています。
人間の体内組織は、通常pH7.4でほぼ中性であり、注入される薬液と体内組織とのpH差が小さいほど刺激が弱く、痛みも小さくなります。
予防接種の「株」による差は無いらしい
毎年インフルエンザの予防接種を受けていると、「痛い年」と「痛くない年」がある気がします。
薬剤メーカーさんの話によると、予防接種の「株」による成分の差は特に無いそうです。
「理論的には浸透圧、pHは一緒のはず」だそうです。
でも、明らかに ”痛〜い年” ってありますよね?
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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