アレルギー全般

『エピペン講習で本物を誤注射事故』国内ニュース

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にゃっほー

にゃほー。
今日はちょっとびっくりなニュースだよ・・・

元記事

小学校に“劇薬入り”注射器を誤って貸し出し 訓練用に本物が混入、教員2人が足に刺す 西条市消防は公表せず(あいテレビニュース)

おととし、愛媛県西条市消防が、市内の小学校に貸し出した訓練用の注射器の中に劇薬が入った本物の注射器が混じっていて、教員2人が誤って自分の足に針を刺していたことが分かりました。西条市はこれらを公表していませんでした。

救急車内や消防署にはエピペン® は常備されていないはず・・・

勘違いされている方もいらっしゃるかもしれないので説明しますが、救急隊が駆けつけたときに救急隊が本人所持のエピペン® を投与することはありますが、消防署や救急車内にはエピペン® は常備されていません。

今回の事故では、”なぜ消防署が本物のエピペン® を持っていたんだろう?” という疑問が湧きます。

エピペン® は使い方を間違えると”劇薬”になり得る

エピペン®の中身は「アドレナリン」という薬剤です。

「アドレナリン」は怒った時や興奮した時に体内に多く放出されるホルモンの一種です。アナフィラキシー症状(全身のアレルギー反応)に対し、迅速に気道を広げたり血圧を安定させたりする効果があります。

エピペン®は短時間しか効果はありませんが、救急車を要請して病院に到着するまでの間、体調を安定させてくれる重症アレルギー患者さんにとって非常に頼もしい味方です。

ただ、注射部位を間違えて太い血管に直接注射してしまったりすると、副作用で高血圧や不整脈などを来す恐れがあります。悪用厳禁です。

エピペン® の管理は厳重にお願いします
エピペン® は自宅に保存用と小学校・保育園に預かってもらう用の2本運用が基本ですが、状況によっては小学生がランドセル内に入れて持ち運んでいる場合もあるようです。
エピペン® は適正に使用すれば安全な薬ですが、使い方を間違えると危険な薬ですので、誤使用や紛失には十分に注意してください!

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Dr.小柳

同じような事故を繰り返さないように、原因究明をしっかりしてほしいですね。

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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