
みなさんこんにちは。
今日は学会参加です!
日本小児アレルギー学会
年に1回の『日本小児アレルギー学会』に参加しています。
場所は大阪国際会議場!
学会は朝一からスタートなのですが、長岡から新幹線移動だとどうしてもお昼過ぎにしか到着できないので、昨晩クリニックでの診療が終わってから新幹線で東京まで移動し、東京で一泊、東京から始発の新幹線で大阪へやってまいりました。なんとか午前中の聴きたい講演に間に合いました^^;
ビジネスホテルなのに高すぎ
学会参加中はビジネスホテルに滞在しているのですが、めちゃくちゃ高いです。1泊2万円以上します。1ヶ月前くらいに予約してこの値段です。他の先生から聞いた話では直前予約だと1泊5万円以上の部屋しか空いていなかったらしいです。
物価の高騰で都会のホテル宿泊代は青天井になってしまったようです。『関西万博』の閉幕寸前というのも追い打ちをかけているようです。
今回の学会の特徴
学会にはその年に最も話題になっていることが「メインテーマ」が設定されることが多いのですが、今回の学会で最も話題となっているのが「アレルギー疾患の移行期医療」についてです。
移行期というのは小児から成人への以降時期のことで、大体15歳から20歳頃を指します。
この時期のアレルギー患者さんは「小児科」から「内科」「耳鼻科」「皮膚科」「眼科」などの成人科への転科が控えています。
なぜ今注目されているのかというと、小児科に通院していたアレルギー患者さんがうまく成人科へ移行できないケースが出てきているんです。特に問題になっているのが『食物アレルギー』!
食物アレルギーは大人になったら『何科』に行けばいいの?
まさに今、これが大問題になっているのです。
今まではあまり問題視されていなかった
今まで食物アレルギーの成人は「症状の出る食品は食べないでください」の一言で済まされていたため、多くの患者さんは通院することもなく除去を続けていました。食べないから症状が出ることもない。そもそも何科を受診すれば良いかわからないため,ほとんどの食物アレルギー患者さんは受診すらしなかったという状況です。
経口免疫療法(自宅で症状が出ない少量を食べ続ける)の患者が成人に・・・
では、なぜ今になって問題になっているのか。
近年、食物アレルギーは「症状が出ない少量を食べ続けると治りやすい、誤食しても軽症ですむことが多い」ということが判明し、小児科では食物アレルギー患者さんに症状が出ない少量を積極的に食べてもらっています。
成人までに食物アレルギーが完治して除去解除ができれば良いのですが、治りきらずに成人になる患者さんも一定数いらっしゃいます。その方々が、「15歳を超えて小児科に通う年齢じゃなくなったんだけど、何科へ行けば診てもらえるの?」という大問題がはっせいしてきているのです。。。
簡単には答えが出ないかも
当クリニックは「普段から成人の食物アレルギーを診療している医療機関」ですが、このような医療機関は全国でも非常に稀なんです。
都心部でも成人の食物アレルギーを詳しく相談できる施設は非常に少ないのが実情であり、地方ではほとんどありません。
今後はどんどんこの問題が深刻化していきます。成人の食物アレルギー患者さんが不安なく過ごせるように議論を尽くして一刻も早く体制を整えていく必要があります。

いっぱい勉強して診療に活かします!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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