一般小児疾患

RSウイルス大流行 その2

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にゃっほー

RSウイルス感染症がまだまだ猛威を奮っているんだって!

RSウイルス感染症の流行が続いています

まだまだ流行が続く

7/24のブログ記事で書きましたが、ゴールデンウイーク後に全国流行し始めたRSウイルス感染症は県内では7月から大流行しています。

季節性の感染症は大抵、1ヶ月程度で流行が落ち着いていくのですが、今年のRSウイルス感染症の大流行は例年の2倍以上の患者数で、まだまだ終息の気配がありません。

特に新生児〜乳児(1歳未満)では人工呼吸器が必要になる重症例も県内で数件発生しており、まだまだ予断を許さない状況です。

RSウイルス検査キットが全国的に品薄に

例年の2倍以上の患者数に達した大流行のため、全国でRSウイルス検査キットが非常に品薄になっています。

我が子が風邪をひいてしまったら、RSウイルスかどうかしっかり調べてほしいというのが親の気持ちかと思いますが、もともとRSウイルス検査は1歳未満の児または入院が必要な児のみが保険適応があり、それ以外の患者さんが検査をしたい場合は主に自費診療(数千円かかります)となります。

立川綜合病院でも検査キットが不足している状況ですので、RSウイルス検査は検査する必要がある児に限定して行なっております。

RSウイルス感染症の治療

外来治療

以前の記事にも書いた通り、RSウイルスには特効薬はありません。

外来加療の場合は他の風邪とほとんど同じ薬での対応となります。

入院治療

では、どのような具合だと入院の必要があるのかについてまとめます。

  • 呼吸困難(普通に息をするのも苦しい状態)
  • 咳き込みが続いて止まらない、強い喘鳴(呼吸に合わせてゼーゼー音がする)
  • 少しも水分が摂れない
  • 顔色が悪い(蒼白)、冷や汗をかいている、ぐったりして意識が朦朧としている

入院治療でもRSウイルスの特効薬はないのですが、呼吸困難で酸素がうまく取り込めない時は酸素吸入ができますし、肺の炎症が強い時はステロイド剤(抗炎症剤)を点滴から投与することができます。

上記のような症状が見られる時はかなりピンチな状態ですので、入院治療をしたほうが良いと思われます。夜間でも無理をせず、居住地の夜間救急へ相談してください。

文責; 小柳貴人(アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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