新型コロナウイルスの感染爆発が止まらないよ!
またまたコロナ関連の記事でうんざりかもしれませんが、かなり国内が ”まずい状況” になってきたため、みなさんへの注意喚起という意味で今回の記事を書きます。
新型コロナ感染爆発
医療崩壊
新型コロナウイルス感染症が国内で感染者が出始めてから、1年半が経過しました。
残念なことに、未曾有の感染症は終息するどころか過去最悪の状況になってきています。
特に沖縄県での感染者数は世界と比較しても最悪の水準であり、昨年医療崩壊レベルに達してしまった欧米諸国や、現在医療崩壊レベルに達しているインドやベトナム、タイなどの国々を超える勢いで感染者数が増加しています。
このまま有効な対策が取れなければ、そう遠くないうちに日本国内でも医療崩壊(本来助けることのできる命を助けることができない状態)に至ります。
もうすでに都市部では自宅療養中に死亡してしまう例も増えてきており、医療崩壊が始まってしまったと言ってしまった方が良いかもしれません。
みんな嫌気がさしている
新型コロナウイルスの診療にあたっている医師を中心に、”新型コロナウイルスは危険な感染症だから全力で感染を抑えていく必要がある” と訴え続けているのですが、さすがに1年半もこの状況が続いてしまうと、みんな我慢ができなくなってきています。
飲食店や観光業はこれ以上休業するのは難しい状況ですし、若い人を中心にコロナ自粛のストレスがピークに達しており、『外出を控えてください』と訴える緊急事態宣言はまったく意味をなさなくなってきています。(そもそも何ヶ月も緊急事態なので、そろそろ慢性事態宣言になってしまいそう・・・)
本当は医師もお酒を飲みたいし、旅行をしたいんです。医師も外出自粛するストレスの限界に来ているんです。
若年者は軽症で済むんだから感染してもよい?
現在、都市部を中心に新規感染者が爆発的に増加しているのは、純粋に『人々が外出するようになった』のが最大の原因です。
若年者では死亡率・重症化率は確かに高齢者と比べて高くないため、万が一感染してしまっても入院しないで済む場合も多いです。
では、若年者は新型コロナウイルスに感染しても大丈夫なのでしょうか?
答えは『ノー』です。
新型コロナの後遺症
新型コロナの後遺症はやばい。
以前の記事で ”「RSウイルス感染症」は『気道過敏』という後遺症を残すことがある” とお話ししました。
この後遺症は適切な治療をすれば、そこそこ落ち着かせることが可能であり、数年経過すればほとんど改善する人がほとんどです。
新型コロナウイルスの後遺症は違います。
新型コロナ後遺症は一生残るかもしれません!
新型コロナは後遺症を残す率がかなり高い
新型コロナウイルス感染症は、特に若年者では軽症・無症状者も多いのですが、実は無症状感染者も含めておよそ半数に後遺症が出ることが報告されています。
さらに、入院が必要になった重症者よりも ”軽症者のほうが後遺症に悩まされる例が目立つ” ようです。
後遺症の種類
新型コロナウイルス感染症の後遺症は、倦怠感・呼吸苦・咳・味覚/嗅覚障害などが報告されています。
およそ半数は数ヶ月以内に後遺症がなくなり治癒していくのですが、残りの半数はあまり改善が見られないようです。
数年経過すれば徐々に改善する人もいるでしょうが、一生この後遺症が残る人も出てくると思います。(新型コロナウイルスの後遺症の数年後はまだどうなるかわかりませんが、実はコロナ以外の肺炎などでも倦怠感・呼吸苦などの後遺症がみられ、その一部の人では一生続きます。)
”若年者は軽症で済む” と考えていると一生後悔するかもしれません
医師たちが口を揃えて「コロナやばい」と言っているのは、重症化率・死亡率だけの話ではありません。若い人(小児も含めて)に後遺症が一生残ってしまう可能性を危惧しているのです。
味覚/嗅覚障害は直接命に関わるものではありませんが、考えてみてください。皆さんのお子さんが新型コロナに感染して、ほとんど無症状だったけれど、味覚/嗅覚障害の後遺症が一生残ってしまったら・・・
食べ物を一生美味しく感じないし、料理人になる未来は無くなるかもしれません。
確かに若年者は新型コロナウイルスに感染しても軽症・無症状が多いのですが、後遺症の確率は高齢者とあまり変わらないと報告されています。
参考 COVID-19有識者会議 YAHOO!JAPANニュース
みなさん、せめて『新型コロナウイルス予防接種が2回終わるまで』は全力で感染予防しましょう!(予防接種しても感染を完全に防げる訳ではありませんが、重症化や後遺症の確率を下げることが期待できます)
文責; 小柳貴人(アレルギー専門医 ・小児科専門医)
みんなコロナに慣れちゃったけど、”今”が一番の危機だよ!
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