今日はペットアレルギーについてだよ!
皆さん、何かペットを飼っていますか?
私は猫とペタ(熱帯魚の一種)を飼っています。
猫は以前の記事でも登場した『ももちゃん(♀)』です。
飼っているペットもアレルギーの原因になることがあります。
今日は動物アレルギーについて少し解説します。
犬・猫アレルギー
毛やフケがアレルゲン(アレルギーの原因物質)になる
家で飼うペットというと、まず真っ先に出てくるのが『犬』と『猫』ですね!
犬も猫も体毛の多い動物で、とくに夏はものすごく抜け毛・フケが増えます。この抜け毛やフケ(主に皮膚の成分)を人間が吸い込むことでアレルギーが発症します。
感作(アレルギー体質が作られること)経路はわかっていない
犬・猫アレルギーの体質になってしまう時期は幼児期〜学童期が多いようです。小児期に犬・猫アレルギーが無くて、成人してから初めてアレルギー体質になる人はかなり稀なようです。
食物アレルギーと異なり、『経皮感作』よりも『吸入感作』がメインではないかと言われていますが、詳しいことはほとんどわかっていません。
ただ、どういうメカニズムかわかりませんが、”生まれた時から同居しているペットはアレルギーの原因になりにくい” というデータがあります。
症状は主に『呼吸器症状』と『眼症状』
抜け毛やフケを吸い込んで発症するので、症状は『呼吸器症状』がメインです。くしゃみ、鼻水、咳、呼吸苦などの症状です。
目の粘膜に付着すると眼の充血、かゆみなどが出る場合があります。
また、稀にペットになめられて、唾液成分で皮膚に蕁麻疹が発症することがあります。
食物アレルギーとは異なり、腹痛や嘔吐、アナフィラキシー症状(全身のアレルギー症状)などはほとんど見られません。
治療は抗アレルギー剤内服、点眼
症状が出てしまった時はできる限り早く抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤)を内服してください。眼の症状がある時は抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤)の点眼も有効です。
お掃除でペットの抜け毛やフケを減らす努力を
犬・猫アレルギーは一度その体質になってしまうとほとんど治りません。長い時間かけて軽くなることはありますが、完治することはあまり無いようです。
予防薬もないため、徹底的にお部屋の掃除をしてペットの抜け毛・フケを減らす努力をして下さい。
空気清浄機も有効といわれています。
その他のペット
毛のあるペットは何でもアレルゲンになり得る
犬・猫以外にも、毛のある動物はなんでもアレルギーの原因になり得ます。哺乳類・鳥類の多くがこれに該当します。
ただし、血液検査でアレルギーの有無を調べることができる対象動物はあまり多くありません。
(ネコ・イヌ・ハムスター・ラット・ウサギ・モルモット・マウス・セキセイインコ・ニワトリ・ガチョウ・アヒル・ウマ・ウシ・ヤギ・ヒツジ・ブタ など のみ検査が可能です)
長毛種や抜け毛の多い動物の方がアレルギーの原因になりやすい傾向があるようです。
毛のないペットはほぼアレルギーの原因にならない
爬虫類や両生類、魚類などの毛の無い動物はほとんどアレルギーの原因にはならないようです。
重症の動物アレルギーの場合、ペットを手放さなければいけない場合もあります。
飼い始める時は ”万が一手放さなければならない時” のことも考えて慎重に考えましょう!
文責; 小柳貴人(アレルギー専門医 ・小児科専門医)
コメント