食物アレルギー

チョコレートアレルギー

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にゃっほー

にゃほー。
チョコレートにアレルギーってあるのかな??

昨日はチョコレートの話題でした。ちょうど良い機会ですので、『チョコレートのアレルギー』についてまとめます。

チョコレートに潜む4つの危険

乳アレルギー

みなさんご存知の通り、ほとんどのチョコレートに乳が使用されています。とはいっても、牛乳そのものを使用することはほとんどないようです。チョコレートの原料であるカカオマスが油性なため、水分の多い牛乳だとうまく混ざり合わないらしいです。

多くのチョコレートで使用されているのが『全脂粉乳(牛乳から水分を除いた粉状乳)』または『脱脂粉乳(牛乳から脂分と水分を除いた粉状乳)』です。これらは乳アレルギーの主原因(主要アレルゲン)である ”カゼイン” を含んでいます。

チョコレートに含まれる乳成分量は、メーカー・製品によってかなりまちまちのようです。一般的にミルクチョコレートでは乳成分が多くなります。チョコレートは口の中で溶けてドロドロになる食品のため、口内の粘膜から乳成分が直接吸収されて症状が出ることがあります。同じ量の乳成分を含む食パンなどと比べてもかなり症状が出やすい食品と言えます。

そのため、乳アレルギーの人で、チョコレートが食べられるようになるのは、だいぶ治りかけてきた頃です。ヨーグルトで2〜3さじ、牛乳で5〜10ml程度、ヤクルトやカルピスなどが摂取できるようになった頃にやっと解禁になります。

「乳つなぎ食品を食べて良い」と言われても、チョコレートでは症状が出ることも多いので、かかりつけ医にしっかりと相談してください。

カカオ豆アレルギー

チョコレートの主成分であるカカオマスはカカオ豆から作られます。カカオ豆はアオイ科の常緑樹であるカカオの木の種子です。”豆” と呼んでいますが、植物学的には種子(ナッツ)です。

カカオ豆自体が原因(アレルゲン)になることは非常に少ないです。クルミやカシューナッツなどのアレルギーの人でもカカオ豆は大丈夫なことが多いようです。アーモンドもアレルギーの少ないナッツですが、カカオ豆はさらに少ないかもしれません。(患者が少なくて研究データを見つけることができませんでした。)

一応、血液検査(特異的IgE検査)でアレルギー体質があるかどうかは調べることができます。ただ、カカオ豆アレルギーになるような強いアレルギー体質の人だと、乳アレルギーも併発することが多いです。乳は大丈夫、カカオ豆だけダメという人は今のところ見たことはありません。

チアミン(仮性アレルゲン)による蕁麻疹

カカオ豆はチアミン(別名:ビタミンB1)を多く含んでいます。チアミンには『血管拡張作用』があり、多く摂取すると「じんましん」の原因になることがあるようです。

”チョコレートを食べるとじんましんが出ることがある” という人の多くはこのパターンであり、食物アレルギーと混同されがちですが、メカニズムが違います。このように、一見すると食物アレルギーと似たような症状を起こす成分を『仮性アレルゲン』と呼びます。

昔から ”チョコレートを食べすぎると鼻血が出るよ” とか言われていますが、医者を長年やっていてチョコレートの食べ過ぎで鼻血が出たという人はほとんど見かけません。でも、もしかしたらこの『血管拡張作用』が影響することがあるのかもしれませんね。

ニッケルアレルギー

カカオ豆は金属であるニッケルを多く含む食品です。

ニッケルアレルギー(金属アレルギーの一つ)の体質の人がチョコレートやココアを摂取すると、肌荒れや下痢などの症状を起こすかもしれないと言われていますが、あまり研究されていない分野ですので、本当のところはよくわかっていません。

学問的には金属アレルギーはいわゆる ”アレルギー” ではありません。食物アレルギーのように『アナフィラキシーショック』を起こして命の危険にさらされる可能性はほとんど無いと思います。

チョコレートを食べると具合が悪くなる人はたまにいらっしゃるようですが、『乳アレルギー』か『チアミンによるじんましん』のどちらかが多いようです。
チョコレートはとっても美味しいので、食べたいというお子さんも多いですが、割とアレルギー症状が出やすいので主治医とよく相談してから食べるようにしてください。

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にゃっほー

『チョコレートアレルギー』って奥が深いんだね・・・

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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