食物アレルギー

『ベントー』と『ランチ』

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Dr.小柳

みなさんこんにちは。
今日は食物アレルギーのお子さんがいる方に読んで欲しい記事です。

元記事

できた弁当は〝ディストピア〟戸惑う妻にフィンランドの夫は伝えた「日本の弁当を毎日作る方がクレイジー」Yahoo!JAPANニュース

毎日お世話になっているYahoo!JAPANニュースから、記事のご紹介です。

「日本人は毎日必死に素晴らしい ”お弁当” を作っているけど、クレイジーだよね」という内容です。(飛躍しすぎていたらごめんなさい)

海外にももちろんお弁当らしきものはあるのですが、夕飯の残り物を詰めたり、ハムやチーズをパンで挟んだだけの簡易サンドイッチなどを持っていくのが基本で、かなり簡素なようです。

たくさんの品目のおかずを栄養バランス良くきれいに仕立てる『お弁当文化』は日本特有のものだそうです。最近は更に上を行く『キャラ弁文化』も定着し、まだ日も明けないうちから毎日せっせとお子さんのお弁当作りに勤しんでいる方も多いのではないでしょうか?

食物アレルギーでお弁当

重症の食物アレルギーで園や学校の給食提供が困難な場合、自宅からお弁当を持参するように言われることがあります。

”みんなが給食を食べている中、一人だけお弁当。少しでも気が晴れる様、楽しいお弁当を作らなきゃ!” とお弁当作りに精魂尽くしている方もいらっしゃるようです。お子さんへの愛情を感じる素晴らしい努力なのですが、毎日で疲れていませんか?

食物アレルギーでいちばん大事なのは『誤食しないこと』

みなさん重々承知だとおもいますが、食物アレルギーで最も大切なことは『誤食しないこと』。

食物アレルギーのお子さんの日々の食事管理をしている親御さんなら、そうそうアレルギー食材を混入させてしまうことは無いかと思いますが、食事は品目が増えれば増えるほどアレルゲン混入のリスクが高まります

”どうにか給食が提供できないだろうか?”

食物アレルギーが重症であるほど給食提供を断られる確率が上がります。

しかし、”毎日のお弁当作り” はものすごく大変なことです。

私は食物アレルギーのお子さんを診療する際に ”重症の食物アレルギーでも可能な限り給食を提供してもらいたい” と考えており、保護者の方・学校や園の先生方に向けたアドバイスをおこなっています。

ただし、何でもかんでも給食を提供すれば良いというわけではありません。
「牛乳1滴でも危険」「10品目以上除去が必要」など、どうしても給食提供が困難な場合もあります。そのような相当重い食物アレルギーでは、”いかに誤食をしないか” が最優先になります。「無理やり給食提供」ではなく「安全に過ごす」ことを目標としてアドバイスさせていただいています。

重症アレルギーでも『不苦労』な生活を
重症なアレルギーをお持ちの方で日々の生活に大きな「苦労」を感じている方がいらっしゃいましたら診察時に気軽にご相談ください。少しでも生活がしやすくなるよう、アドバイスいたします。

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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