食物アレルギー

アレルゲン含有量を調べるコツ

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にゃっほー

にゃほー。
「食物アレルギー対応のコツ」があるんだって!

アレルゲン含有量の調べ方

食物アレルギーのみなさん!

食物アレルギーでアレルゲンを『少量摂取可』となった時、「この商品って食べられる量なのかな〜?」って悩むことはありませんか?

今日は ”食品に含まれているアレルゲン量を推測する方法” についてお伝えします!

市販食品で『アレルゲン含有量』がはっきりわかるものはほぼ皆無

  • このハンバーグ、どのくらいの量の卵が使われているんだろう?
  • この食パン、牛乳が使用されているけど、どのくらいの量なんだろう?

食物アレルギーのお子さんを持つ親御さんは、おそらくこんな疑問を持ったことがあると思います。

市販されている食品に牛乳や卵が含有されていることは書いてありますが、『含有量』まで書いてあるものは皆無です。

『アレルゲン含有量』を知る方法

食品メーカーに問い合わせる

まず、最も確実な方法は『食品メーカーに問い合わせる』ことです
以前にブログでも書きましたが、私は過去に食品メーカーに電話問い合わせしまくった経験があります。

この方法はかなり正確に含有量が分かりますが、「教えてくれる」メーカーと「企業秘密なので教えられません」と言われるメーカーに分かれます。

私の場合は「私はアレルギー専門医です。食物アレルギーの子どもたちのために御社の商品が食べられるかどうか検討するため、含まれているアレルゲン量を是非教えてください!」と言って ”お客様センター” に問い合わせるという方法をとっていました。

もしかしたら、一般の方が質問した場合、教えてくれる確率が違うかもしれません。

同食品の『レシピ』から推測する

メーカーが教えてくれなかった場合、次の作戦は『レシピ』です。

例えば、ハンバーグに含有される鶏卵量

「ハンバーグ」でレシピを検索すると山ほど出てきます。
鶏卵をたっぷり含んでいるものもあれば、全く使用しないものもあります。

さまざまなレシピ取り寄せ、「最も多く含むレシピに書いてある量」と「最も少なく含んでいるレシピに書いてある量」、および「最も多くのレシピに書いてある平均的な量」を調べ上げます。

これを『その食品に含まれるアレルゲン含有量』の目安にします

『食品表示』の落とし穴

みなさんがよく誤解しているのが、製品の裏面などに書いてある『食品表示』です。

例えば、食パンの裏面食品表示が「小麦粉、砂糖、マーガリン、脱脂粉乳、卵、パン酵母、食塩」だっとします。

「小麦粉が最初に書いてあるから一番量が多い」「卵より脱脂粉乳の方が先に書いてあるから、脱脂粉乳の方が量が多い」というふうに、『先に書いてあるものほど量が多い』と思っている方が多いようです。

一般的に ”多く含まれる原材料は先に記載されやすい” という傾向がありますが、これは慣例であり、義務ではありません。実際には微量しか含んでいない材料が先に書かれている場合もあります

食品表示の順番は当てになりませんので、ご注意ください!!!

アレルゲン含有量を知る方法について解説しましたが、絶対ではありません。
・メーカーに教えてもらった3ヶ月後には『製品改定』で含有量が変わるかもしれません。
・食品にはアレルゲンの『偏り』があります。同じ袋内の卵ボーロでも最大で10倍くらい卵含有量に差が出るそうです。
・調べたレシピがたまたま少ない量で書いてある可能性もあります。
以上を加味し、調べたアレルゲン量を過信せず、「ごく少量から」「ほんのちょっとずつ増やす」というのは食物アレルギー対応の基本中の基本です!

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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