にゃほー。
今日は小さいお子さんの『鼻づまり』についてのお話だよ!
みなさんのお子さんは鼻づまりで困っていませんか?今日は子どもの鼻づまりについて解説したいと思います。
乳幼児の鼻づまり
特に赤ちゃんは鼻づまりしやすい
普段外来で診察していると、『鼻づまり』についてのご相談はかなり多いです。特に”1カ月健診”では「鼻がフガフガ詰まっている感じがします」「飲む時に鼻が詰まって飲みづらそうにします」などのご相談をかなり多くいただきます。2〜3人に1人くらいの割合かもしれません。
生まれたての赤ちゃんに鼻づまりがあると「風邪をひいているんじゃないかな?」「喘息とか病気があるんじゃないかな?」とか心配になりますよね?
赤ちゃんの鼻づまりのほとんどは「心配なし」
生後1〜2カ月の時期はまだ体が小さく、鼻の奥も狭い構造になっています。鼻の粘膜もやや過敏で、少しの刺激で反応しやすいようです。さらに、まだ首が座っていないため、ほとんどの時間は布団・ベッドに横になっているため、喉に溜まった唾液や痰、母乳・ミルクの溢乳が鼻の奥に貯まることもあります。
いくつかの原因が重なって乳児の鼻づまりになるのですが、ほとんどの場合、病気ではありませんので心配無用です。
乳児の鼻づまりで注意が必要な場合
・咳や発熱など、風邪症状を伴う
・だらだらと鼻汁が垂れてくる
・哺乳がうまくできない
・活気がなく具合が悪そう
・頻繁に吐く
※赤ちゃん用の『鼻吸い器』も販売されていますが、唾液・痰やミルクなどが鼻の奥に多く溜まっている子以外はほとんど吸えないようです。
年齢が進むと改善することが多いが、例外も
多くのお子さんは2〜3歳くらいになると自然と鼻づまりは解消されますが、逆に2〜3歳を過ぎてから徐々に悪化する方もいます。この場合はいくつか原因が考えられます。
- 保育園に通い始め、しょっちゅう『鼻風邪』をひいている
- ダニ/ハウスダスト、ペットなどが原因の『アレルギー性鼻炎』
- 鼻の奥に常に粘性鼻汁が詰まった状態の『副鼻腔炎(蓄膿症)』
1カ月以上鼻づまりが続くようなら相談しましょう!
鼻症状がメインの『鼻風邪』であれば、ほとんどは数日〜1週間程度で治癒します。何度も繰り返し罹患することもありますが、風邪をひいていない時は基本的に無症状です。
1カ月以上、鼻づまりが全く解消しない場合は『アレルギー性鼻炎』や『副鼻腔炎(蓄膿症)』などの慢性疾患の可能性を考える必要があります。
”アレルギー検査(血液検査)で原因になるアレルギーが潜んでいないか”、”鼻周辺のレントゲン検査(場合によってはCT検査)で鼻の奥(副鼻腔)に鼻汁・膿が詰まっていないか” 等、症状に応じて追加検査が必要になります。
耳鼻咽喉科の得意分野ということになりますが、耳鼻咽喉科にかかったことがない場合は新規受診するのが敷居が高い場合もあるかもしれません。その場合はかかりつけの小児科医に相談しても良いと思います。
気にならないような僅かな鼻づまりは誰でもあります。日常生活に支障が出るような鼻づまりが続く時はしっかりと診察してもらいましょう!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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