昨日は疲れ果てていましたが、一晩寝て元気になりました。ヨカッタ。
本日の ”ガジェット通信” は『重症食物アレルギーの方必見!0.1g単位キッチンスケール』のご紹介です!
重症食物アレルギーでは ”微量摂取”
一昔前までは食物アレルギーは『完全除去』が当たり前でした。しかし、現在の食物アレルギー治療は『症状が出ない量を見極めて自宅で摂取させる』のがスタンダードになってきました。
このブログで何度もお話ししていますが、食物アレルギーは『完全除去』よりも、微量でもいいので定期的に摂取した方が食物アレルギーが治る確率が上がります。どのくらい定期的に摂取すれば良いのかはまだまだ検討の余地がありますが、週2〜3回以上摂取するのがスタンダードなようです。(もちろん毎日食べても問題はありません。)
重症の食物アレルギー患者さんは、主治医の先生から「自宅でゆで卵黄を0.2g食べてください」とか「牛乳を0.3ml飲ませてください」などという無理難題を課されることがあります。(私は牛乳の微量摂取は牛乳含有食パンで食べてもらうことが多いです)
自宅で0.2gとか0.3mlってどうやって測りますか?
多くの家庭にキッチンスケールはあると思いますが、ほとんどが「0.1g単位」です。0.1g単位のキッチンスケールは0.1g刻みで計測結果が出ますが、『きっちり0.1gを測ることはできない』んです!!!
0.1g単位キッチンスケールの欠点
0.1g単位で表示されるキッチンスケールには大きな欠点があります。
「0.10g」も「0.12g」も「0.19g」も全て『0.1g』と表示されてしまいます
「0.10g」と「0.19g」ってほとんど倍量ですよね?
もし、「毎日ゆで卵黄を0.1g食べさせて下さい」という指示に対し、0.1g単位のキッチンスケールを使用していた場合、「0.19g」を食べさせてしまう可能性があるんです。指示された量の倍近い量です。
重症食物アレルギーでは少しでも摂取量を間違えるとアナフィラキシー症状など、命に関わる症状が誘発されかねません。指示された量の倍量を食べるなんてもっての他です。
『0.01g単位』のキッチンスケールを使用して初めて『0.1g』が正確に測れる
『0.01g単位』キッチンスケール
実は10年前くらいにこの問題に気づいていたのですが、10年前には「0.01g単位のキッチンスケールがほとんど売っていなかった」んです。
売っていても薬の調剤用などの専門機器で、値段も5万円前後。高すぎ。
それが数年前からamaz○nさんなどのネットショップを中心に、とても手に入れやすくなりました。
値段も1000円〜3000円程度でお手頃です。
おそらく安物は精度が下がると思いますが、それでも ”0.1g単位スケールで0.1gを測るよりはマシ” です。
重症食物アレルギーで、1〜2gに満たない微量の食品摂取を指示されている方は、『0.01g単位キッチンスケール』を是非手に入れてください!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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