にゃほー。
今日は「アレルギー性結膜炎」関連のお話しだよ!
ステロイド点眼薬
ステロイド点眼薬は「強い炎症」に対して処方される
結膜炎(目の充血)でお困りのみなさん、『ステロイド点眼薬』を使用したことはありますか?
アレルギー性結膜炎(ダニアレルギーや動物アレルギー、花粉症などが原因で眼の粘膜が充血して痒くなる状態)にによく処方される点眼薬は「抗ヒスタミン剤点眼薬」です。
これに対し、春季カタル(超重症のアレルギー性結膜炎)やアトピー性皮膚炎による角結膜炎、「抗ヒスタミン剤点眼薬」では治りが悪い結膜炎など、重症の結膜炎に処方されるのが『ステロイド点眼薬』です。
炎症を抑える効果はとても強い
『ステロイド点眼薬』は 炎症 を抑え込む力に優れています。
一般的な「抗ヒスタミン剤点眼薬」が効かない結膜炎であっても、『ステロイド点眼薬』なら良く効くことも多いです。
とても ”良く効く” 点眼薬と言えます。
副作用に注意!
”良く効く” のはとても良いのですが、反面、副作用の心配があります。
眼圧上昇
ひどくなると「緑内障」という病気になって視力を失うことがあります。
白内障
ステロイドの影響で目のレンズが白く濁ってしまうことがあります。老化による白内障と似た状態です。
眼の感染症
眼の免疫力が落ちて、細菌・ウイルスなどの感染症にかかりやすくなる可能性があります。
上記の3つで特に注意が必要なのが「眼圧上昇」です。「眼圧上昇」は軽度のうちはほとんど自覚がありません。気がつかないうちにひどい緑内障になって視力を失う危険性すらあります。
長期で『ステロイド点眼薬』を使用するときは「眼圧測定」が必須!
数日程度の短期間のみ『ステロイド点眼薬』を使用する場合は「眼圧上昇」の危険性はほとんどありません。しかし、数週間以上の長期間にわたり『ステロイド点眼薬』の使用を続けると「緑内障」の危険性が出てきます。
「眼圧」は通常の診察では測定することができません。「眼圧計」を使用しなければ測定できないのです。残念ながら、眼科以外で「眼圧計」を備えているところはほとんどありません。
『ステロイド点眼薬』はどの科でも処方することができますが、長期間使用する必要がある場合は必ず眼科で眼圧を定期的に測定してもらいながら使用しましょう!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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