にゃほー。
小児のアトピー治療薬に関するニュースだよ!
デュピルマブ
デュピルマブとは
デュピルマブ(商品名:デュピクセント)はアトピー性皮膚炎の皮膚炎やかゆみ発生メカニズムの根幹部分をブロックする注射薬です。
従来の治療(ステロイド軟膏等の抗炎症薬や保湿剤などによるスキンケア)で十分な効果が得られなかった中等症以上のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して、高い改善効果と安全性を示しており、これまでにない優れたアトピー性皮膚炎治療薬であると考えられます。
現在、15歳以上の中等症〜重症のアトピー性皮膚炎患者さんに適応承認されており、従来の治療ではなかなか改善しなかった方の多くが効果を実感しているようです。
米国で生後6ヶ月から適応に
デュピルマブは多くの国で使用されている、”アトピー治療の切り札” ですが、15歳以上の患者限定でした。
しかし、つい先日、米国で生後6ヶ月以上の小児に対して使用適応が拡大されました。
臨床試験でも重篤な副作用は報告されておらず、乳児にも使用できる、安全性の高い治療と言えそうです。
日本でも生後6ヶ月から使えるように申請中
米国での小児適応承認とほぼ同時に、日本でも生後6ヶ月から使用できるように申請が出されました。
国内でも中等症〜重症の小児アトピー患者さんに対し、こっそりと臨床試験が行われていたようです。
デュピルマブは非常に有効性の高い(メチャクチャ効く)薬剤ですが、問題点があります。
・2週間毎に注射
・高額
近いうちに日本でも小児へ適応拡大される見込みですが、小児で『2週間毎に注射』というのはなかなかハードルが高いですね・・・
問題点はありますが、治療の選択肢が増えるのは良いですね。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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