食物アレルギー

アレルギー用ミルク

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にゃっほー

にゃほー。
今日は『アレルギー用ミルク』についてだよ!

アレルギー用ミルク

アレルギー用ミルクとは

アレルギー用ミルクは乳アレルギー(ミルクアレルギー)を持つお子さんが安全に飲むことができるように開発されました。

アレルギーの原因となるタンパク質(アレルゲン)を加水分解で細かく分解することでアレルギー症状を出にくくしたミルクです。

通常の粉ミルクと比べ、やや値段が高い傾向があります。(より手が込んでいる製品ですし、通常の粉ミルクよりも販売数が圧倒的に少ないのでしょうがないですね・・・)

アレルギー用ミルクの種類

加水分解乳

乳アレルギーの原因となるカゼインなどの乳タンパク質を分解した一般的なアレルギー用ミルクです。
いくつかのメーカーが製品化しており、それぞれタンパク質の分解の程度や味に違いがあります。

一般的に分子量が低い(より細かく分解されている)ほどアレルギー症状が出にくいですが、分子量が低いと酸味が強い味となるため、赤ちゃんは飲みにくくなるようです。


ペプディエットは販売終了

※上記以外にも E赤ちゃん(森永乳業)などの製品がありますが、加水分解の程度が弱く、乳アレルギーの赤ちゃんでは症状が出てしまう可能性があるため、推奨されていません。

アミノ酸乳(エレメンタルフォーミュラ)

アレルギーの原因となるタンパク質(アレルゲン)をアミノ酸まで完全に分解したミルクです。アレルゲンを全く含まないため、最重症の乳アレルギーでも飲むことができます。

  • 非常に高額
  • 飲み続けるとやや肝臓に負担がかかる
  • 一般の薬局などでは手に入らない

長期間飲み続けるにはいくつかの問題があり(特に値段)、乳アレルギーが多少でも改善してきたら加水分解乳への変更を試みます。

大豆乳(ボンラクト、ソーヤミール)

大豆を主原料とした赤ちゃん用ミルクで、牛乳成分を全く含んでいません。イメージとしては豆乳に近いですが、赤ちゃんが飲みやすいように母乳や粉ミルクに近い味付けになっているそうです。

以前、乳アレルギーのあるお子さんによく勧められていましたが、大豆乳を飲んでいるうちに大豆アレルギーを発症してしまうお子さんが散見され、最近はあまり勧められなくなりました。

乳アレルギーのお子さんは完全母乳になることが多いのですが、産休明け・育休明けの時期に託児所等に預けるためにミルクが飲めないと困ることがあります。そのようなときに『アレルギー用ミルク』が活躍します。

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Dr.小柳

どの『アレルギー用ミルク』が最適かは乳アレルギーの強さによって変わります。外来にてご相談いただければと思います。

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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