にゃほー。
今日は『タバコと児のアレルギー』についての論文紹介だよ!
みなさんこんにちは。
みなさんはタバコを吸いますか? 「加熱式タバコだから大丈夫」なんて思っていませんか?
最近、『加熱式タバコの害』について多くの研究結果が出てきているんですよ!
妊娠中の加熱式タバコは児のアレルギー疾患を増加させる
原著論文
Maternal heated tobacco product use during pregnancy and allergy in offspring, Masayoshi Zaitsu, et al, Allergy. 2022 Sep 29. doi: 10.1111/all.15536.
要旨
妊娠中の加熱式タバコの使用と児のアレルギー疾患有病率が関連
3歳未満の乳児がいる母子5688組を対象に、妊娠中の加熱式タバコの使用と児のアレルギー疾患の有無について調査した。2.4%の女性が妊娠中に加熱式タバコを使用していた。アレルギー疾患(乳幼児喘息、鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎)の有病率は乳児全体で7.8%、妊娠中の加熱式タバコ喫煙者の児で15.2%(PR=1.98)、妊娠3カ月前までの加熱式タバコ喫煙者の児では11.2%(PR=1.40)だった。妊娠中の母親の1日の加熱式タバコ喫煙量が10本増加すると、児のアレルギーが5%増加し(PR=1.05)、用量との相関が見られた。
解説
かねてより、『タバコは児の呼吸器系のアレルギー疾患(喘息、アレルギー性鼻炎)のリスクになる』ことは多くの研究で証明されています。
しかし近年、従来の「紙巻きタバコ」から「加熱式タバコ(電子タバコ)」へ多くの人が移行したようです。
- 加熱式タバコは匂いもあまりなく、毒性は低い
- 加熱式タバコなら子供の前で吸っても大丈夫
どうもこのような誤ったイメージを持っている人が結構多いようです。
最近の研究では「紙巻きタバコ」も「加熱式タバコ」も体への悪影響に大きな差がないことがわかってきています。さらに、「加熱式タバコ」の ”受動喫煙” の悪影響についても多くの研究結果が出てきているのですが、こちらも従来の「紙巻きタバコ」とそれほど変わらないようです。
今回紹介した論文は『妊娠中の加熱式タバコがどの程度児のアレルギー発症に影響を及ぼすか』についての研究です。結果は一目瞭然。
妊娠中および出産後の加熱式タバコ喫煙は児のアレルギー疾患(喘息・アレルギー性鼻炎)を増加させる
今回はっきりとデータが出てきましたので、お子さんのことを大事に思っているのであれば、禁煙をお勧めします!
およそ20年前から喫煙率は下げ止まっているようです。「加熱式タバコなら大丈夫」と思っている人が多いようです。加熱式タバコも健康への害は大きいですよ!
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