にゃほー。
今日もコロナ関連の話題だよ!
いくら抗体をいっぱい持っていても感染は起こり得る
昨日のブログでは ”抗体は敵を教えてくれるマーカーとして働いている” ことを説明しました。
抗体が多ければ多いほど、侵入者を『敵』として認識しやすくなるため、早期に退治しやすくなります。
今日はその続きのお話です。
”いくら抗体をいっぱい持っていても感染は起こり得る” というお話です。
抗体を持っていても感染してしまう理由
ウイルス(細菌)の抗体回避能力
現在大流行中のオミクロン株は、以前に流行した株(アルファ株やデルタ株)などとくらべ、抗体が効きにくいことがわかっています。
初期に流行した株でのワクチンによる感染予防効果は90%を超えていましたが、オミクロン株(とくに現在流行しているBA.5や海外で流行しているBA.2.75)では予防効果が数%〜30%程度まで下がっているそうです。
オミクロン株では「予防接種を受けても完全に感染を防げるわけではない」と言えます。
白血球の活性が落ちている
オミクロン株の『免疫回避能力』については様々なメディアで取り上げられていますが、実はもう一つ、感染してしまう大きな理由があります。
それが、『白血球の活性低下』です。
簡単にいうと、『ウイルス(細菌)をやっつけてくれる白血球の元気がない状態』です。
- 低体温(「寒いところに長時間いて体が冷えた」など)
- ストレス
- 疲れ
- 睡眠不足
- 水分不足 etc.
様々な理由で『白血球の活性低下』が起きることがわかっています。いわゆる、「免疫が弱っている状態」ですね!
ということで、過去の感染や予防接種をして「抗体をいっぱい持っている状態」なのに感染が起きてしまう2大原因について解説しました。
これは「感染するかどうか」のお話であって、予防接種を否定するものではありません。
オミクロン株になっても『予防接種の重症化を予防する効果』はしっかりあるようです。みなさん、予防接種はしっかり受けましょうね!
今回私はオミクロン株対応ワクチン接種後だったので抗体はいっぱい持っていたと思います。ただ、仕事が忙しすぎて疲れが溜まっていたこと、睡眠時間4時間くらいになっていたこと、寒くて体が冷えたことなど、『白血球の活性低下』が感染の主な原因だったのではないかと考えています。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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