にゃほー。
小児科のお医者さんって毎日風邪を診ているのに風邪にならないの??
みなさんこんにちは。
「小児科医は風邪をひかないの?」というご質問をたまにいただくことがあります。そのあたりの実情についてお話しますね。
小児科医は風邪をひかない?!
小児科医は毎日大勢の風邪患者さんを診察している
一般的な小児科外来では受診者のおよそ8割が発熱・咳・鼻汁・嘔吐・下痢などの「風邪」「胃腸炎」、いわゆる感染症です。
開業医だと外来で診察する患者数も多く、1日に感染症患者さんを100人以上診察することもあります。
小児科医は毎日こんなに多くの感染症を診療していても風邪をもらわないのでしょうか?
実は風邪をひきまくっている
「小児科医は風邪をひかない」・・・なんてことはありません。
実は小児科医は頻繁に ”ごく軽度” の風邪をひいています!
しかし、毎日様々な種類の病原体にさらされているため、病原体に対抗するための抗体が作られており、いざ風邪症状がでても軽い症状ですむことが多いのです。
コロナ禍は小児科医を ”弱く” した?
コロナ禍の2〜3年間、ほとんど風邪をひかなかったため、免疫がかなり落ちてしまいました。
コロナ禍が終わり、「通常診察体制」に戻ってからは1〜2ヶ月に1回程度の割合で風邪をひいています。大抵は発熱や強い咳は伴わず、3日間程度で治るようなごく軽度の風邪です。
コロナ禍以前は風邪をひくのは年に2〜3回程度だったので、明らかに ”弱くなった” と感じています。軽度の風邪を繰り返すことで免疫が確立され、以前のような ”風邪をひきにくい強い体” になるのを願っています。
風邪をひいたら『寝る』のが一番
風邪をひいたら風邪薬を飲む人が多いと思いますが、風邪薬は「症状を軽くする」ためのものであって、「風邪を治す」効果はありません。風邪をひいても数日で治るのは体内の免疫のおかげなのです。
体内の免疫機能を最大化するためには、①十分な睡眠を取る ②体を冷やさない ③栄養もしっかり摂る のが重要です。風邪薬を飲んでいるからといって夜ふかししたりするのは風邪が長引くので止めましょう!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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