おせち料理は食物アレルギーの危険がいっぱい
みなさん、今年のお正月は『おせち料理』食べましたか?
栗きんとん、黒豆、海老、鮭、かまぼこ、伊達巻き、いくらなどの定番はもちろん、最近はようふうおせちとしてローストビーフや唐揚げなどもメジャーになってきましたね。
美味しいお料理が盛りだくさんのおせち料理ですが、食物アレルギーの観点から考えると危険がいっぱいなんです。
食物アレルギーの原因食材が多い
おせち料理には卵、乳、小麦などの定番アレルゲンはもちろん、海老、いくら、くるみなどのアレルゲンがふんだんに使用されています。
豪華なおせちなほど品目数も増えるため、食物アレルギーのリスクが上昇します。
外で購入する場合、おかずを細かく指定できない
一昔前までは自宅でおせち料理を作る家庭も多かったようですが、最近は割烹や仕出し屋さん、ホテルなどの料理店などから予約購入する方が多いように思います。スーパーマーケットやコンビニなどでも気軽におせち料理が買えるようになりました。
食物アレルギーの方がいる家庭ではアレルゲンを完全に除いたおせち料理を作ることも可能ですが、購入してきたおせち料理では食材を細かく指定することはできません。例えば、鶏卵アレルギーのお子さんがいる場合、“卵抜き” のおせち料理を注文するのは困難です。
そういった意味でも、食物アレルギーの方がいる家庭ではおせち料理はややハードルが高いと言えます。
普段とは違う環境
おせち料理は親族が集まってわいわい食べる事が多いです。
普段は全く食べた事がない食材を初めて食べる機会があるかもしれません。
特に注意が必要なのが、いくら、クルミ、ソバなどです。
離乳食が終わって間もない1歳代のお子さんなどはまだ食べたことがないだろう食材ですが、お正月の親族が集まっているドタバタに紛れて初チャレンジしちゃうかもしれません。
1、2歳くらいのお子さんの「食材初チャレンジ」は本当に注意が必要です。
お正月は医療機関がお休み
お正月期間中に食物アレルギーが発症してしまうと非常に困ったことになります。
医療機関のほとんどがお休みのため,必然的に救急当番の病院に駆け込むのですが、患者さんでごった返しているため、なかなか診察の順番が回ってきません。私が病院勤務していた時の経験では、長いと3時間以上待ちなどがありました。
軽度の症状なら大丈夫ですが,アナフィラキシー症状が出ているような重症食物アレルギーでは一刻を争うため,お正月の半パニック状態の救急外来受診はとてもリスクが高いです。
お正月に限らず、イベント時は要注意
今回はお正月に食べる『おせち料理』にフォーカスしましたが,お盆やクリスマスパーティーなどでも同様の注意が必要です。
普段食べたことがない食材の初チャレンジは日中の医療機関が営業している時間帯にしましょう!
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