にゃっほー
今日は食物アレルギーの食品加熱に関するコラムだよ!
加熱によるアレルゲンの減弱
ほとんどの人が食品を加熱した方がアレルギー成分が弱くなると考えている
最近は新型コロナが大変な状況だったので、コロナの特集ばかりでしたが、そろそろアレルギー関連のコラムを増やしていきたいと思います。
今日のテーマは『食物アレルギーと加熱』です。
食物アレルギーで通院されている方のほとんどが ”食品を加熱した方がアレルギー成分が分解されて弱くなる” とお考えのようです。
本当にそうなのでしょうか?
実は、加熱して弱くなる食品は ”ごく一部のみ”
衝撃的な事実を発表します!
加熱してもほとんど変化がない食品の方が圧倒的に多い
本日お伝えしたい内容は以上です。お疲れ様でした。
・・・というのは冗談で、解説します。
加熱により弱くなる食品
- 鶏卵・・・かなり弱くなる
- 果物/野菜類・・・ある程度弱くなる
- 魚類・・・長時間高温加熱で少し弱くなる(焼き魚・煮魚くらいではダメ、缶詰やちくわなど、工場での長時間高温加熱で弱くなる)
加熱してもほとんど強さが変わらない食品
- 小麦、牛乳(日本では飲料牛乳もすでに加熱されてから売られている)、大豆、甲殻類、魚卵、ナッツ類、ソバなど、上記以外のほぼ全ての食品
加熱すると少し強くなってしまう食品
- ピーナッツ
ピーナッツは例外的に、加熱するとアレルゲンが悪い方に変性してアレルギー症状を起こしやすくなることがわかっています
加熱すれば大丈夫・・・じゃないよ!
前述したように、ほとんどの食品は加熱しても無効です。
鶏卵だけは加熱するとかなりの減弱効果があるので、”どの食品を食べて良いか” は主治医とよく相談してください。
その他の食品は、『加熱するかどうか』よりも『含有量』が大切です。その食品にアレルゲンがどの程度の量含まれているかどうかをしっかりと確認し、予定した量よりも多く食べないようにする必要があります。
にゃっほー
どんな食品も加熱した方が良いと思っていたよ。実際はごく一部の食品しか減弱効果がないんだね。気をつけなきゃ!
文責; 小柳貴人(アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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