にゃほー。
アトピーの人で ”しみる” 人が結構いるみたい。
アトピーで ”しみる” のは皮膚バリア崩壊のサイン
皮膚が ”しみる” 人が結構多い
アトピー性皮膚炎の患者さんで、初診の際に「汗や化粧水がすごくしみるんです。」とおっしゃる方が結構多くいらっしゃいます。特に成人の方にこの訴えが多いようです。
この ”しみる(染みる)” というのは、皮膚の真皮に存在する痛覚神経が刺激されて発生する『痛み』です。
真皮に存在する神経が刺激されているということは、『汗や化粧水が真皮の手前にある表皮を通過している』ということになります。
通常は表皮を簡単には通過できない
隣り合っている表皮細胞同士は「タイトジャンクション」と呼ばれる相当強力な接着方法で密着しています。全く隙間なく接着しているため、通常は水分や雑菌などは表皮を簡単に通り抜けることができません。
しかし、アトピー性皮膚炎の特徴である『乾燥肌(ドライスキン)状態』では、この「タイトジャンクション」が崩壊しており、サイズの大きな物質も簡単に表皮を通過できてしまうのです。
皮膚バリア崩壊→外敵(雑菌や汚れなど)侵入→炎症
皮膚バリアが崩壊した状態では、雑菌や汚れなどが侵入し放題です。
皮内に雑菌や汚れなどが侵入すると、リンパ球を中心とする「炎症細胞」が集まり、外敵を排除しようとして『炎症』を起こします。
ざっくり言うと、アトピー性皮膚炎の最大の原因は『皮膚バリアの崩壊』です。
上記の ”しみる” という状態は『皮膚バリアが崩壊しているサイン』であり、一刻も早く改善しなければいけない状態です。
皮膚バリアの修復には『保湿剤』が最適
では、ボロボロに崩壊した皮膚バリアはどうやったら修復できるのか。
答えは、『保湿剤を大量に塗る』です。
ヘパリン類似物質などの保湿成分を含有した保湿剤は、十分な量を長期間塗布することで表皮細胞の「タイトジャンクション」を修復する効果があることがわかってきました。ワセリンなどの油分単独の外用薬よりも、保湿成分含有の保湿剤の方が効果が高いようです。
アトピー性皮膚炎の患者さんで ”皮膚がしみる” 方は、ぜひ保湿剤をしっかりと塗布することをお勧めします。
保湿剤はアトピー性皮膚炎の治療に不可欠です。当クリニックでは、保湿剤の効果や塗り方を詳しく説明しています。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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