みなさんこんにちは。
あまりニュースにされていないのですが、小児の新型コロナ死亡例が着実に増えています。
小児のコロナ感染が爆増
オミクロン株の流行が始まって以来、感染者数は爆発的に増加しました。
特に増えたのが『小児の感染者』。
コロナ禍の初期に「小児はコロナにかかっても軽症」と言われ続けていたため、”かかってしまってもしょうがない” と考える親御さんが多いようです。
実は今年に入ってから小児のコロナ死亡が急増
最近ほとんどニュースになっていないのですが、新型コロナ感染第7波以降に11歳未満(中学生未満)のコロナ死亡がどんどん増えています。
JBpressホームページより参照
今年1年間で、小児の新型コロナによる死亡は40例を超えています。
小児の死亡例の半数は基礎疾患のない『元気な子ども』
さらに、今年は『まったく基礎疾患のない元気な子ども』のコロナ死亡が増えているんです!
JIJI.COMホームページより参照
グラフを見てもらうとわかりますが、約半数が『基礎疾患なし』です。
「重症化リスクがなければ大丈夫」などという論調を見かけますが、このデータを見る限り、小児にはあてはまりません。
小児の死亡例にはある特徴が・・・
小児のコロナ死亡には基礎疾患の有無とは別にある特徴があります。
それは・・・死亡例のほとんどが『予防接種を打っていない』ということ。小児の新型コロナ感染症死亡例の実に9割以上が新型コロナの予防接種を規定回数打っていないそうです。
オミクロン株が流行してから「感染予防効果」は落ちてしまいましたが、「重症化予防効果」はしっかりと残っているようです。
「ワクチンの副反応が怖い」という言葉を耳にしますが、確率論から言えば、
『ワクチンを接種しないで新型コロナで死亡する確率』>>>>>>>>>『ワクチンを接種して副反応で死亡する確率』
となります。
新型コロナの予防接種をしても感染はしてしまうかもしれませんが、重症化を防ぐ効果はかなり期待できます。
今後新型コロナ感染症はずっと蔓延する感染症になる可能性が高く、まだ感染していない人もいずれは感染してしまう可能性が高いことを考えると、予防接種をしっかり受けることをお勧めします。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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