気管支喘息

気管支喘息のヒミツ

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2021/07/91bfe02ace532bee28130dd052a8541e-1.png?resize=300%2C300&ssl=1

にゃほー。今日は気管支喘息についてのコラムだよ!

気管支喘息

喘息のイメージ

”喘息” と聞くと、どんなイメージですか?

  • ほこりなどのアレルギーで出る咳
  • 咳発作を繰り返す
  • 長期間の薬を処方され、ずっと続ける必要がある
  • 一生治らない

皆さん、こんなイメージをお持ちではないでしょうか。

喘息の種類

”喘息” と一言で言っても、いろんな病態があります。

  1. 2〜3歳未満の乳幼児で、咳・ゼーゼー(喘鳴)を何度も繰り返す群
  2. ダニ・ホコリなどのアレルギーが影響して喘息発作を繰り返す群
  3. 中年以降で咳・喘鳴を繰り返す群

なんと、上記の3つはいずれも ”喘息” です。

”喘息” が疑われると、血液検査やレントゲン検査、呼吸機能検査(機械に向かって息を強く吹く検査)などいくつかの検査を行いますが、軽症の喘息の場合は検査で異常が出ない場合もあり、乳幼児ではそもそも呼吸機能検査などは不可能です。

特に乳幼児では、しょっちゅう風邪をひくので、咳や喘鳴を繰り返すことが多く、『風邪を繰り返している』のか『喘息』なのかを正確に見極めるのは困難です。

『ゼーゼー』が3回あったら喘息!?

乳幼児は風邪でも胸がゼーゼーすることがあり、呼吸機能検査など、難しい検査をすることができません。専門家でも、風邪(感染症)と気管支喘息(アレルギー)を診察で正確に分類することは不可能です

そこで、日本アレルギー学会は、

感染の有無に関わらず、ゼーゼー(呼気性喘鳴)のエピソードを1週間以上の間隔をあけて3回以上認めた場合、喘息と診断する

という診断基準を作ったのです。

重い喘息を見落とさないように、風邪のゼーゼーも ”喘息” に含めて管理しようということです。

『気道過敏(呼吸器感染症の後遺症)』も『アレルギー性喘息』も治療は一緒

先日の記事(RSウイルス大流行!!)にも書きましたが、RSウイルスなどに代表される下気道感染症(肺に近いところがやられる風邪)は、風邪が治癒した後も、夜間や運動時、煙を吸い込んだ時などに咳き込んだり、ゼーゼーするといった『気道過敏』症状が、数ヶ月から数年間残ってしまうという後遺症が知られています。

この『気道過敏』に対して、ダニ・ホコリなどが引き金になるアレルギー性気管支喘息の薬が有効で、ほぼ同じ治療(抗炎症療法、内服薬や吸入薬などがあります)を行います。

感染が原因の『気道過敏』も、ダニアレルギーが原因の『アレルギー性喘息』も、肺の中で起きていることはほとんど一緒だから、同じ治療をしよう!

感染かアレルギーなのか見分けがつきにくい乳幼児のゼーゼーは全て ”喘息” と呼んで同じ治療をしよう!ということですね。

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2021/07/91bfe02ace532bee28130dd052a8541e-1.png?resize=300%2C300&ssl=1
にゃっほー

マニアックな話すぎる。。。zzz 
続きはまた明日!

文責; 小柳貴人(アレルギー専門医 ・小児科専門医)

クリックで『いいね!』 (1 いいね!)

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。