食物アレルギー

世界初!『アレルギー低減卵』を開発

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2022/05/91bfe02ace532bee28130dd052a8541e.jpg?fit=300%2C300&ssl=1
にゃっほー

にゃほー。
”世界初” だって!

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2021/10/ym196966341910114216315.png?fit=256%2C256&ssl=1
Dr.小柳

キューピーさんが頑張ったようです!

アレルギー低減卵

キューピー株式会社と広島大学が共同開発

卵アレルギーで苦しむ人をゼロにしたい。アレルギー低減卵の安全性を確認(世界初)~広島大学との共同研究:熱や消化酵素に強いアレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵の作出~(PR TIMES記事)

↑元記事はこちらのリンクを参照

マヨネーズで有名な「キューピー」と「広島大学」が数年前から共同研究を行なっていた『アレルゲンを含まない鶏卵を作成する研究』がついに身を結びそうです。

鶏卵アレルギーの最大の原因物質である、「オボムコイド」を含まない鶏卵の開発に成功したらしいです。今回のプレスリリースでは、「食品としての安全性も確認できた」としており、そう遠くない未来に市場に出回るかもしれません。

小児のおよそ10%が食物アレルギーで悩まされており、最も多い原因食品が鶏卵です。食物アレルギーのお子さんが安全に食べられる鶏卵が開発されたとなれば、アレルギー業界にとっては特大スクープとなります。

注意が必要

鶏卵アレルギーの最大の原因物質は「オボムコイド」ですが、原因物質はそれだけではありません。卵白に多く含まれる「オボアルブミン」も原因物質の一つです。

「オボアルブミン」は加熱をすることで低アレルゲン化することはできますが、調理で完全にゼロにするのはなかなか難しいです。

今回開発された鶏卵は”オボムコイドを含んでいない” 卵であり、”オボアルブミンは含んでいる” ことに注意が必要です。もし今回の鶏卵が市場に出回って購入できるようになったとしても、『絶対にアレルギー症状が出ない』というわけではありません。扱いに注意が必要なのは間違いありません。

「オボムコイド」「オボアルブミン」どちらも含んでいない鶏卵が開発されれば、ほとんどの鶏卵アレルギー患者さんが食べられる卵になると思いますが、オボアルブミンは卵白の主成分であるため、完全に除去するのはメカニズム的に困難だろうと思います。

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2021/10/ym196966341910114216315.png?fit=256%2C256&ssl=1
Dr.小柳

「原因食品からアレルゲンを除去する研究」は始まったばかりです。今後に期待しましょう!

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

クリックで『いいね!』 (4 いいね!)

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。