はしか(麻疹)大流行の兆し
「はしかって、昔の病気じゃないの?」と思っていませんか? 実は今、日本全国ではしか(麻疹)の感染者が急増しています。当院にも「うちの子は大丈夫?」というご相談が増えていますので、今回はわかりやすくお伝えします。
今、何が起きているの?
2026年に入り、はしかの感染者数は前年同時期の約4.5倍に急増。東京・愛知・神奈川・新潟をはじめ、東北・近畿など全国各地で患者が確認されています。愛知県の高校では集団感染も発生しました。厚生労働省は2月に注意喚起を出しており、「2009年以来最大の流行になりかねない」と警告しています。
しかも感染者の多くは子どもだけではありません。10〜40代の若い世代が感染者全体の大部分を占めており、家族や職場を通じてお子さんに感染が及ぶケースも出ています。
はしかってどんな病気?
はしかは、インフルエンザの約10倍という圧倒的な感染力を持つウイルス感染症です。同じ空間にいるだけで感染する「空気感染」をするため、マスクや手洗いだけでは防ぎきれません。免疫がない状態でウイルスに接触すると、ほぼ100%発症します。
最初は「ちょっと風邪っぽいかな?」という症状から始まりますが、数日後に39〜40度を超える高熱と全身への発疹が出現します。肺炎や中耳炎を合併しやすく、医療レベルの高い先進国でも割合で脳炎を発症して死亡したり後遺症が残ったりするケースもあります。「先進国でも一定数の患者が死亡する」と言われる、決して軽い病気ではありません。
お子さんを守る唯一の方法:MRワクチン2回接種
はしかを防ぐもっとも確実な方法は、MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)を2回きちんと接種することです。2回の接種でほぼ確実に免疫をつけることができます。
定期接種のスケジュールは以下の通りです。
- 1期:1歳になったらできるだけ早めに
- 2期:小学校入学前年度(年長さんの4月〜翌3月)
「うちの子、2回打ったかな?」と思ったら、母子健康手帳で確認してみてください。接種記録がそのまま残っています。
こんな場合はご相談ください
・母子手帳を見たら、1回しか接種記録がない
・母子手帳が見当たらず、接種歴が不明
・年長さんなのに2期の接種がまだ
・海外への渡航を控えている

はしかは、ワクチンで予防ができる病気です。「うちは大丈夫」と思わず、まずは母子手帳を開いて確認してみてください。わからないことがあれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。お子さんの健康を一緒に守っていきましょう。
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