
にゃほー。
大ニュースだよ!
アドレナリン点鼻液「ネフィー®」
本日は食物アレルギーやハチ刺されアレルギーなどでエピペン®をお持ちの方にとって大ニュースです!
先日、アドレナリン点鼻液「ネフィー®」が国内承認されたと発表がありました。
今まではアナフィラキシー症状に対して、アドレナリン自己注射薬「エピペン®」が第一選択薬でした。しかし、医療関係者ではない素人にとって、”注射する” という行為に大きな抵抗感があったことは否定できません。今回発表された「ネフィー®」は「エピペン®」に代わりになる可能性を秘めた薬剤です。
「ネフィー®」とは
「ネフィー®」はアナフィラキシー症状を緩和するアドレナリン(エピネフリン)の点鼻液です。重度のアレルギー反応に対し、エピペン®の注射に代わる簡便な投与方法として期待されており、2025年9月に日本でも製造販売承認が取得されました。投与が容易で、患者や介護者の負担軽減に貢献する新しい選択肢となる薬剤です。
アナフィラキシー発症時に『点鼻投薬』
「ネフィー®」は食物アレルギーやハチ刺されアレルギーなどによるアナフィラキシー発症時に薬剤を点鼻することで効果を発揮します。「エピペン®」と比べて投薬が簡便であり、使用者の心理的抵抗が少ないと思われます。
アナフィラキシー発症リスクの高い患者さんで、体重15kg以上が対象
- 体重15kg未満 原則処方できません
- 体重15kg以上 30kg未満 ネフィー1mg製剤®
- 体重30kg以上 ネフィー2mg製剤®
体重に合わせて処方される製剤量が変わります。エピペン®と同じような区分けになっています。
体重15kgに満たない乳幼児ではエピペン®と同様、原則として処方できません。
「ネフィー®」に関する注意
処方できるのはまだ先
今回は『国内承認』が発表されました。発売日に関してはまだ発表されていません。
実際に処方できるようになるまでにはもうしばらくかかりそうです。
「エピペン®」の代替薬になるかは未知数
点鼻は筋肉注射に比べ、効果の発現がやや遅いようです。また、副作用の出やすさなどにも多少の差があるかもしれません。
「ネフィー®」は「エピペン®」と同じく ”アナフィラキシー補助治療剤” であることに変わりはありませんが、「エピペン®」の完全な代替薬として使用できるか否かについては、発売されてから慎重に検証していく必要がありそうです。
エピペン®を処方されている方へのメッセージ
・アドレナリン点鼻液が国内承認されましたが、未発売です。処方できるのはまだ先ですので少々お待ちください。
・『エピペン®の代替薬として利用できるか否か』について、発売後しばらく検証が必要です。当院ではネフィー® 発売後すぐにエピペン® から切り替えていく予定はありません。

頼もしい薬剤が登場しました!
運用方法についての検証が必要ですので、今しばらくお待ち下さい!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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