アトピー性皮膚炎

アトピーに部屋の加湿は必須!

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にゃっほー

にゃほー。
冬の室内って乾燥しやすいよね。アトピーの人にとって、部屋の加湿は必須なんだって!

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Dr.小柳

アトピー性皮膚炎に皮膚の保湿が重要なのは何度もお話ししていますが、秋・冬は特に気をつけたい『部屋の加湿』について解説します。

冬の室内はめちゃくちゃ乾燥する

冬場に室内が乾燥するのは暖房で空気を温めるから

冬の室内ってすごい乾燥しますよね? ひどい時は湿度20〜30%程度まで下がっちゃう。

どうしてあんなに乾燥するのか、理由を知っていますか?

正解は・・・「暖房で空気を温めるから」です。


Electrical Informationさんサイトより

  • 温度が低いと空気中に含むことができる水分の最大量(飽和水蒸気量)は少ない
  • 温度が高いと空気中に含むことができる水分の最大量(飽和水蒸気量)は多い

上記の図の通り、”10℃・湿度50%” の室内気を暖房で ”20℃” まで温めると、湿度はなんと ”27%” まで下がっちゃうんです。同じ水分量を含んでいるのに『相対湿度』が下がっちゃうんですね。

湿度が下がると皮膚からの水分蒸散が増えて乾燥肌・アトピーが悪化しちゃう

この『相対湿度』を一般的に『湿度』と呼んでいるわけですが、低ければ低いほど皮膚からの水分蒸発量が増えることがわかっています。

”秋〜冬の時期に乾燥肌が悪化しやすく、アトピー性皮膚炎も重症化しやすい” と言うことです。

保湿剤よりも部屋の加湿の方が皮膚保湿効果が高い

保湿剤を増量するのにも限界がある

乾燥しやすいこの時期は皮膚からの水分消失を防ぐため、保湿剤をいつも以上にしっかりと塗る必要があります。

しかし、いくら保湿剤を増量しても限界があります。

どんな保湿剤でも塗ってから3〜4時間経過すると保湿効果が半分以下になると言われており、しっかり保湿するためには1日8回塗る必要があります。

無理ですよね?

加湿器による加湿のほうが保湿剤よりも効果が高い

以前、アレルギー学会での研究発表で知った事実
『保湿剤を塗るよりも加湿器で部屋を加湿した方が皮膚保湿効果が高い』

 

保湿剤を1日2回塗っているよりも、ガンガン部屋の加湿をしたほうが皮膚からの水分蒸散を防げるらしいのです。もちろん、併用するのが一番です!

保湿剤、加湿器の両方を併用するのが一番良い

加湿器のススメ

と言うわけで、これからの時期、部屋の加湿をがんばりましょう!

目標は湿度50%

今はありとあらゆる加湿器が販売されています。

  • 電気を使わずに水を入れるだけの『自然蒸発式』
  • 濡らしたフィルターに風を当てて気化させる『気化式』
  • 加熱により水を蒸発させる『加熱式』
  • 超音波で水を振動させて霧状に放出する『超音波式』
  • 加熱式と超音波式両方を備える『ハイブリッド』

『自然蒸発式』『気化式』は装置の値段は安いのですが、加湿能力が弱いです。

『加熱式』『超音波式』『ハイブリッド』をお勧めします。この3つは一長一短なので、価格やデザインで気に入ったものを選んで良いと思います。

できれば24時間加湿したいので、タンク容量ができる限り大きいものをお勧めします!

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にゃっほー

アトピーの悪化を防ぐため、部屋を加湿しよう!

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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