アトピー性皮膚炎

アトピー患者さんは『発熱インナー』にご用心

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2021/07/91bfe02ace532bee28130dd052a8541e-1.png?fit=300%2C300&ssl=1
にゃっほー

にゃほー。
『発熱インナー』って着たことある?あったかいよね。
でも、アトピー患者さんは要注意なんだって!

アトピー患者さんは『発熱インナー』にご用心

発熱インナーとは

皆さん『発熱インナー』ってご存知ですか?

“水分を吸って発熱する” 特殊な化学繊維で作られたインナー(下着)です。
着てしばらく経つと少しずつポカポカしてきます。電気も使っていないのに不思議ですね〜。

雪深い新潟ではとっても助かる衣類なんですが、実はアトピー性皮膚炎患者さんでは要注意なんです。

発熱インナーは皮膚表面の「水分」を吸い取る

  1. 発熱インナーに使用されている化学繊維(レーヨン)に周辺の水蒸気が吸着
  2. 水蒸気が凝集して水になる際に「凝集熱」が発生
  3. 発生した熱が皮膚に伝わり、温かく感じる

発熱インナーの発熱の仕組みは上記らしいです。(Wikipedia参照)

簡単にいうと、「インナー周辺の水分・水蒸気を吸着して発熱する」のですが、皮膚表面の水分を吸ってしまうんです。

アトピー性皮膚炎などの乾燥肌タイプの人はただでさえ皮膚表面の水分が不足しているのですが、発熱インナーでさらに水分を吸い取られ、ますます乾燥してしまいます。

乾燥肌は暖まると「かゆみ」が増強する

乾燥している皮膚は周囲の刺激に非常に敏感になっており、インナーと擦れて皮膚炎の原因となることがあるようです。

また、乾燥肌では皮膚の温痛覚神経が過敏になっている影響で、温められると強いかゆみが発生します。アトピー患者さんが入浴後や布団の中でかゆみが増強するのはこれが原因です。

『発熱インナー』は温かく感じる反面、「皮膚の乾燥」や「かゆみ」の原因になってしまうんです。

しっかりと保湿できていれば大丈夫かもしれない

アトピー患者さんでも、保湿剤を適量使用して “しっとりした皮膚” をキープできていれば『発熱インナー』を使用しても大丈夫かもしれません。

アトピー性皮膚炎患者さんへのアドバイス
「発熱インナー」を使用して、皮膚のカサカサ・かゆみが悪化するようなら使用を控えましょう

https://i0.wp.com/oyanagiallergyclinic.com/wp-content/uploads/2021/10/ym196966341910114216315.png?fit=256%2C256&ssl=1
Dr.小柳

『発熱インナー』はとてもあったかいので愛用しています。
気温36℃の猛暑日に間違って着てしまい死にそうになりました・・・( ;∀;)

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

クリックで『いいね!』 (9 いいね!)

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。