にゃほー。
今日は『慢性蕁麻疹』についてだよ!
慢性蕁麻疹(じんましん)
慢性蕁麻疹の特徴
『慢性蕁麻疹』というと、なんとなく成人に多いイメージがありますが、小児でも慢性蕁麻疹で困っている方はかなり多いです。
一般的に、1ヶ月以上続く、または繰り返す蕁麻疹を慢性蕁麻疹と呼びます。
慢性蕁麻疹には以下のような特徴があります。
- 原因が不明な場合が多い
- 何回も繰り返し出てくる
- 抗アレルギー薬を飲んでいると落ち着くが、止めると再発することが多い
- 調子に波がある
- 長いと何年も続く
慢性蕁麻疹は繰り返す
慢性蕁麻疹の厄介な特徴として「繰り返す」というのがあります。
食物アレルギーなどで出る蕁麻疹は抗ヒスタミン剤の服用により、一度消退すれば再び出てくることは少ないです。
これに対し、慢性蕁麻疹は抗ヒスタミン剤を服用して一旦症状が落ち着いても、すぐに再発してしまうことが多くあります。
慢性蕁麻疹では症状がおちついたらすぐに抗ヒスタミン剤の内服を止めるのではなく、数日〜数週間程度内服を続け、”症状が全く無い状態” をしばらくキープしてから服用を終了するのがコツです。
症状が強い時は『倍量内服』することもある
蕁麻疹の第一選択薬は抗ヒスタミン剤(抗アレルギー剤)です。
軽度の蕁麻疹は1回内服で大抵は消退しますが、慢性蕁麻疹では1回の内服では消退しないことも多いです。その場合、抗ヒスタミン剤を『倍量内服』をすることがあります。
日本では薬剤説明書に「症状の程度に合わせて増減可」と記載されている薬剤については「倍量内服」まで認められています。しかし、副作用の懸念があるため、自己判断で倍量内服をするのはやめましょう。倍量内服については主治医の許可が必須です。
抗ヒスタミン剤の主な副作用は「眠気」「集中力低下」「倦怠感」です。近年開発された抗ヒスタミン剤はこれらの副作用が出にくくなっており、海外では「重症蕁麻疹では抗ヒスタミン剤は4倍量まで増量可」という国もあります。
今日は慢性蕁麻疹の「特徴」についてお話ししました。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
コメント