Dr.小柳
みなさんこんにちは。
今日はアレルギー分野のホットな話題を提供します!
元記事
「アナフィラキシー」に鼻にスプレーするタイプの薬で効果確認(NHKニュース)
- 国立病院機構相模原病院と製薬会社のグループが「鼻にスプレーするタイプのアドレナリン製剤(エピペンと同じ成分)」の治験を行った
- アナフィラキシーを起こした6歳から17歳までのこども15人に投与し、14人で良好な効果が認められた
- アドレナリン自己注射製剤(エピペン®)と同程度の効果が期待できる
注射薬は投与を躊躇してしまうことがある
エピペン®は全身アレルギー反応(アナフィラキシー)時に不可欠な薬ですが、筋肉に注射する『自己注射製剤』であり、医療従事者ではない一般の方は投与に躊躇してしまうのも事実です。それゆえ、アナフィラキシー症状が発生してしまった時にエピペン®の投薬が遅れがちになるのが問題となっています。
今回開発中の『鼻スプレー薬(点鼻薬)』が承認されれば、”怖くて投与できなかった” という案件は減るのではないでしょうか?
発売まではまだまだ時間がかかるかもしれない
この薬はまだ治験段階です。
「鼻が詰まっている時でも効果があるのか?」「年齢や体重によって量を変える必要があるのか?」「点鼻薬で効果がなかった場合に注射薬で追加投与してもよいのか?」等々、様々な検証が必要です。
年内の承認を目指しているようですが、実際に薬剤が販売されるのはだいぶ先になるかもしれません。
にゃっほー
この薬には期待だねっ!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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