
Dr.小柳
みなさんこんにちは。
6月に入ってジメジメした日が増えてきました。もうすぐ梅雨入りでしょうか・・・今日は「梅雨とアレルギー」のコラムです。
梅雨とアレルギーの意外な関係 〜カビ・ダニ・湿気がもたらす体への影響〜
梅雨と聞くと、「洗濯物が乾かない」「外出が億劫になる」といったイメージがあるかもしれません。しかし、アレルギーに悩む方にとっては、この時期ならではの「見えないリスク」が潜んでいます。それが、カビとダニ、そして湿気によるアレルギー症状の悪化です。

カビとアレルギー
梅雨時期は湿度が高くなり、カビが繁殖しやすくなります。特に浴室、押し入れ、エアコン内部などは注意が必要です。カビそのものや、カビの胞子が空気中に飛散することで、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎などの症状が悪化することがあります。
ダニの繁殖とアレルゲン
湿気と気温の上昇は、ダニにとって最適な繁殖環境です。特に布団、カーペット、ソファ、ぬいぐるみなどに多く潜んでいます。ダニの死骸やフンは非常に強いアレルゲンであり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、咳などの原因になります。
湿気が引き起こす皮膚トラブル
高湿度によって汗が蒸発しにくくなり、皮膚が蒸れてしまいます。この状態はアトピー性皮膚炎や汗疹(あせも)の悪化につながりやすくなります。また、汗に含まれる塩分が刺激となり、かゆみや炎症を引き起こすこともあります。
梅雨時期のアレルギー対策
1. 室内環境の管理
- 室内の湿度は50〜60%以下に保つのが理想です。除湿機やエアコンの除湿モードを活用しましょう。
- エアコンのフィルター掃除はこまめに行い、カビやダニの温床を防ぎます。
- 換気をこまめに行い、空気の入れ替えを。
2. 寝具や布製品の清潔保持
- 週に一度は布団を干す・布団乾燥機を使うなどしてダニの繁殖を抑えましょう。
- 枕カバーやシーツはこまめに洗濯するのが理想です。
3. 皮膚のケア
- 汗をかいたらこまめにシャワーや濡れタオルで拭く。
- 皮膚が乾燥しすぎないように、保湿ケアも継続しましょう。

Dr.小柳
梅雨時期はアレルギー疾患にとって一番厄介な季節です。体調が悪いときは早めに受診しましょう!
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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