にゃほー。暑くなってきてハチが増えてきているみたい。みんなはハチに刺されたことある?
ハチ刺されアレルギー
以前にも当ブログで特集しましたが、ハチ刺されに気をつけなければいけない時期がやってきました。
害虫駆除会社さんや林業(伐採業)会社さんから「従業員のハチ刺されアレルギーについて管理してほしい」という受診を多数いただいており、実際にエピペン®処方が必要な方もいらっしゃいました。
改めてハチ刺されアレルギーに関して特集します。
ハチに2回刺されれると死ぬ?
みなさん、「ハチに2回刺されると死ぬ」という噂を聞いたことはありますか?
実際とのところは「ハチに2回以上刺されると危険!死亡することもある」というのが正しいです。
- 1回目に刺された時のハチ毒に対して抗体が作られ、2回目に刺されたときに激烈なアレルギー症状(アナフィラキシー症状)が出ることがあります。
- 初めて刺された時はまだハチ毒に対する抗体を持っていないため、アレルギー症状が出ることは殆どありませんが、一度に多数のハチに刺された場合は1回目でもアナフィラキシー症状が出てしまうことがあります
山林で働く人の9割がハチに刺されたことがある
以前ハチ刺されを勉強していたときに発見した、衝撃的なデータがあります。
「山林で働く人の9割はハチに刺されたことがある」
山林で働いている人は当然ハチ刺されが多いだろうことは想像に難くないのですが、半数程度だろうと思っていました。まさか9割もの人が刺されているとは・・・甘くみてました、ゴメンナサイ。
「やばい」と思ったら一刻も早く救急車!
ハチに刺されてしまった時、多くの場合は「刺された部位の腫れ」のみで終わりです。
しかし、呼吸苦・咳・喘鳴などの『呼吸器症状』、腹痛・嘔吐などの『消化器症状』、顔色不良・意識朦朧・ぐったりなどの『循環器症状』が見られたときは ”アナフィラキシー” であり、命の危険がある状態です。一刻も早く病院で治療を受ける必要があります。
アナフィラキシー症状出現時の対応方法は
- エピペン®を処方されている人はエピペンをすぐに使用して救急車要請
- エピペン®を持っていない人はすぐに救急車要請
以上の2択になります。
『ハチ刺されアレルギー』相談に対応致します
当院では成人・小児のハチ刺されアレルギーに関するご相談に対応しております。必要に応じて血液検査(特異的IgE検査)などを行います。
小児は成人に比べてハチ刺されアレルギー少ないのですが、アナフィラキシー状態のお子さんを診察した経験があります。食物アレルギーなどと比べて重い症状が出やすい印象があります。
文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)
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