一般小児疾患

予防接種は左右交互に打つ方が効率が良いかもしれない

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にゃっほー

にゃほー。
今日は予防接種に関する新しい知見だよ!

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Dr.小柳

みなさん予防接種きちんと受けていますか?0歳、1歳のお子さんは予防接種がとても多いので大変ですよね。
予防接種に関して新しい研究結果が発表されたのでご紹介します。

予防接種は左右交互に打った方が良い可能性

原著論文

Contralateral second dose improves antibody responses to a 2-dose mRNA vaccination regimen, Sedigheh Fazli, et al. J Clin Invest. 2024;134(6):e176411.

英文なので読むのがなかなか大変ですが、勉強したい方は↑のリンクから原著論文を読んでください。

とりあえず一般向けに、ChatGPTさんに翻訳してもらいました。

背景:通常、ワクチン接種は以前の接種部位を考慮せずに行われますが、この要因は後続の免疫反応に大きく影響する可能性があります。

方法:初回ワクチン接種時に血清陰性の成人を対象に、2回目のブースター接種を初回のワクチン接種と同じ腕(同側)または反対側の腕(対側)に受けた人々の初回COVID-19ワクチン接種後の血清反応を評価しました。SARS-CoV-2スパイク特異的Ig、受容体結合ドメイン特異的(RBD特異的)IgG、SARS-CoV-2核殻特異的IgG、およびSARS-CoV-2.D614G(初期株)およびSARS-CoV-2.B.1.1.529(オミクロン)に対する中和抗体価を、ブースティング後の約0.6、8、および14カ月で測定しました。

結果:947人の中で、対側でのブースティングはスパイク特異的血清Igが高く関連しており、この効果は時間とともに増加し、14カ月で1.1倍から1.4倍に増加しました(P < 0.001)。RBD特異的IgGにも同様のパターンが見られました。年齢、性別、関連する時間間隔に一致させた54組のペアのうち、腕のグループは研究訪問時2(W2)で同様の抗体レベルを示しましたが、対側でのブースティングはW3およびW4で有意に高い結合および中和抗体価をもたらし、時間とともに増加し、全Igで1.3倍(P = 0.007)から擬似ウイルス中和化B.1.1.529で4.0倍(P < 0.001)まで範囲が広がりました。

結論:以前に未曝露の成人がBNT162b2 mRNA COVID-19ワクチンで初期のワクチンシリーズを受ける場合、対側でのブースティングは、ワクチン接種後3週間を超える時間において、抗体の量と幅を大幅に増加させます。この効果は、複数回のワクチン接種計画の文脈で腕の選択を検討する際に考慮すべきです。

ワクチンは毎回左右の腕を変えた方が良い”かもしれない”

今回の研究結果は、COVID-19ワクチンでのデータです。小児の定期接種ワクチンの研究結果ではないため、鵜呑みにできませんが、とても興味深い結果だと思います。

私はもともと『同じ種類の予防接種は左右を変える派』の医者です。特に決まりがあるわけではなく、毎回同じ側に摂取しても全く問題はありません。

ただ、同じ種類の予防接種を同部位に打ち続けると「ちょっと腫れやすいな」とか「腫れた後にしこりができやすいな」とか、なんとなく感じていたので左右を変えることにしています。本当に ”なんとなく” なので、多分気のせいですw

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Dr.小柳

今後COVID-19以外の予防接種に関する研究結果が出てくるのを待ちましょう!

文責; 小柳貴人(医学博士・アレルギー専門医 ・小児科専門医)

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